震度6弱 どれくらい アイキャッチ

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震度6弱はどれくらい揺れる?マンションは倒壊するの?

「震度6弱の地震はどれくらい揺れる?」
「被害はどれくらい?」
「マンションが倒れることはある?」


地震について、このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。震度6弱は立っていることが難しく、家具を固定していないと倒れることもあるような揺れです。

この記事では、震度6弱の地震の揺れについて解説します。ほかにも、被害予想やほかの震度の違いについても触れていきます。

この記事を読むことで、震度ごとの揺れや地震が発生した際の行動を理解できるでしょう。ぜひ最後までお読みください。

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目次

震度6弱はどれくらい揺れる?

【能登半島地震】朝日新聞新潟総局の揺れ 新潟で震度6弱

気象庁では、震度6弱が発生した場合の体感や屋内・屋外の状況について、以下のようにまとめています。

震度6弱状況
人の体感・行動立っていることが難しい
屋内固定していない家具の移動・転倒がある
ドアが開かないことがある
屋外壁のタイルや窓ガラスの破損・落下がある

震度6弱の揺れでは立っていることが難しいです。屋内にいる場合は固定していない家具が移動したり、転倒したりすることがあります。また、家に歪みや傾きが発生することで、ドアが開かないこともあります。

屋外にいる場合は、壁のタイルや窓ガラスが破損したり、落下したりする可能性があり危険です。

震度6弱の被害予想

マンション

震度6弱の被害予想について、建物、ライフライン、地盤・斜面の3点から解説します。

建物

耐震性木造建築(住宅)鉄筋コンクリート造建物
高い壁に軽微なひび割れ・亀裂壁、梁(はり)、柱などひび割れ・亀裂
低い壁に大きなひび割れ・亀裂
瓦の落下
建物の傾き・転倒
壁、梁(はり)、柱などひび割れ・亀裂

木造建築のほうが、鉄筋コンクリート造建物よりも被害が大きくなる傾向です。

耐震性が低い木造建築は、壁に大きなひび割れ・亀裂が発生するほか、瓦が落下することもあります。さらには、建物が傾いたり倒れたりすることもあります。

ライフライン

ライフライン状況
ガス安全装置によって供給が停止することもある
水道・電気断水・停電が発生することがある
鉄道・高速道路安全確認のため、運転見合わせ・速度規制・通行規制がおこなわれることがある
電話・通信通信が集中し、つながりにくくなる
災害時は伝言サービスが提供される
エレベーター自動停止する
安全確認後に再開するため時間がかかる

ガスや水道、電気は状況によって供給が停止することがあります。

鉄道や高速道路は、各事業者の判断によって安全確認のために運転見合わせ・速度規制・通行規制がおこなわれます。

電話やインターネットなどの通信では、アクセスが集中するためつながりにくいです。そのため、通信事業者によって伝言サービスが提供されることがあります。

地震管制装置が付いているエレベーターでは、安全のために自動的に停止されます。

地盤・斜面

地盤の状況斜面の状況
地割れすることがあるがけ崩れ・地すべりが起こることがある

震度6弱の場合、地盤が地割れすることがあります。また、がけ崩れや地すべりが起こることもあります。

震度6弱とほかの震度の違い

半島

ここからは、ほかの震度の地震が発生した場合の状況を紹介します。

震度5弱

東北で震度5弱 マグニチュード7・3

震度5弱状況
人の体感・行動多くの人が「物につかまりたい」と感じる
屋内電灯などのつり下げ物が激しく揺れる
棚にある食器・本が落ちることがある
不安定なものは倒れることがある
屋外まれに窓ガラスが割れて落ちる
電柱が揺れるのがわかる
道路に被害が生じることがある

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震度5強

宮城で震度5強 地震発生時の様子

震度5強状況
人の体感・行動歩行が難しい
屋内棚にある食器・本が落ちることがある
台からテレビが落ちることがある
固定していない家具が倒れることがある
屋外窓ガラスが割れて落ちることがある
補強されていないブロック塀が崩れることがある
据つけが不十分な自動販売機が倒れることがある
自動車の運転が困難となり、停止する車もある

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震度6強

東北を中心に最大震度6強の地震 地震発生時の朝日新聞仙台総局の様子

震度6強状況
人の体感・行動這わないと動けない
飛ばされることもある
屋内固定していない家具の大半が移動・転倒する
屋外壁のタイルや窓ガラスが破損・落下する
補強されていないブロック塀が崩れる

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震度7

リモートワーク時に震度7 襲いかかる本棚、世界最大規模施設で実験

震度7状況
人の体感・行動這わないと動けない
飛ばされることもある
屋内固定していない家具の大半が移動・転倒する
固定していない家具が飛ぶこともある
屋外壁のタイルや窓ガラスが破損・落下する
補強されていないブロック塀が崩れる

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震度6弱の地震が発生した際に必要な行動

防災グッズ

地震が発生した際に必要な行動は、以下の通りです。

ここからは、それぞれの行動について解説します。

家にいる場合は安全スペースに避難する

家の中にいる場合は頭を保護し、丈夫な机の下などの安全な場所に避難しましょう。揺れが強いと、家具の転倒やガラスの破損でケガをするリスクがあります。

また、慌てて外に飛び出すのは危険です。揺れが収まるまでドアや窓から離れ、ものが落ちてこない場所で身を守りましょう。

屋外にいる場合は建物の倒壊に注意する

屋外で地震が発生した場合、ブロック塀や古い建物の倒壊、看板の落下に注意しましょう。街中では、割れたガラスや屋根材が上から落ちてくる危険もあります。

また、山やがけの近くでは落石やがけ崩れのリスクがあるため、速やかにその場を離れるようにしましょう。

施設にいる際は係員の指示に従う

施設にいるときに地震が発生した場合、係員の指示に従い、落ち着いて行動することが大切です。多くの人がパニックになると、出口に一斉に押し寄せる危険があります。慌てて走り出すと、転倒や事故につながるため避けましょう。

特に商業施設や劇場では、避難経路が複雑な場合もあります。係員の誘導に従い、速やかに安全な場所へ避難しましょう。

震度・地震に関するよくある質問

ここでは、震度・地震に関するよくある質問についてまとめました。

それぞれの質問に回答していきます。

マンションで地震が起きたらどこに逃げる?

耐震基準を満たしたマンションは倒壊の危険性が低く、基本的には在宅避難が可能です。無理に外に飛び出すと、ガラスの落下やブロック塀の倒壊に巻き込まれるリスクが高まります。まずは室内で安全な場所に避難し、揺れが収まるまで待機しましょう。

ただし、火災や建物の損傷がある場合は指定された避難場所へ速やかに移動します。避難時はエレベーターを使わず階段を利用し、周囲に注意を払いながら行動しましょう。

過去に発生した震度6弱・6強の例は?

震度6弱や6強の地震は、過去に日本各地で発生しています。

2023年の石川県能登半島地震では、最大震度7を観測した地域もありましたが、震度6弱や6強の揺れを記録したエリアも複数ありました。

また、2016年の熊本地震では震度6弱や6強の揺れが連続的に発生し、大規模な被害が出ました。これらの地震では建物の損壊やライフラインの停止が相次ぎましたが、その多くが旧耐震物件であったケースが多く報告されています。

マンションで大地震が起こったらどうなる?

大地震が発生した場合、マンションでは以下のようなリスクがあります。

  • 高層階ほど揺れが大きくなり、家具の転倒や落下物の危険が高まる
  • 玄関や窓のサッシが歪んで開かなくなる可能性がある
  • ライフラインが停止するとエレベーターが使えなくなる
  • トイレを使用できなくなる

震度6弱の地震が起こっても落ち着いて行動しよう

震度6弱の地震では、家具の転倒や建物の一部破損が起こる可能性があります。しかし、耐震基準を満たした建物が倒壊するリスクは低いです。そのため、慌てて外に飛び出すのではなく、まずは室内で身の安全を確保することが重要です。

家にいる場合は家具が倒れにくい安全なスペースに避難し、屋外では建物や電柱の倒壊に注意しながら、開けた場所へ移動しましょう。また、施設にいる際は係員の指示に従って落ち着いて行動することが大切です。

いざというときのために、この記事で紹介したポイントを覚えておきましょう。