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災害が起きたら

津波が起こる原因は?イラストで仕組みをわかりやすく解説

「津波が発生する原因は?」
「津波が起きやすい場所の特徴を知りたい」
「津波が起こる地震と起こらない地震の違いは?」


津波はなぜ起こるのかと疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。津波が起こるのは、海底が急に動いて地形が変化し、海水が持ち上がることが原因です。

この記事では、津波が起こる原因についてイラストつきで解説します。ほかにも、津波が起きやすい場所の特徴や津波が発生したときの対策について触れていきます。

この記事を読むことで津波が発生する原因を理解できるでしょう。ぜひ最後までお読みください。

目次

津波が起こる原因

地震被害の様子

津波が起こる原因は、地震によるものと地震以外によるもので異なります。ここからは、それぞれのケースについて解説します。

地震で発生するケース

地震による津波は、海底が急に動くことで地形が変化し、海水が持ち上がることが原因です。

海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み、長期間にわたって蓄積された歪みが解放されることで地震が発生します。このとき、陸側のプレートが跳ね上がり、海底の地形が変化して海水が持ち上げられるため、巨大な波が生じます。

地震以外で発生するケース

津波は地震以外にも火山活動によって発生することがあります。たとえば、火山の噴火や山体崩壊による地形変化、海底噴火などが原因です。

火山の爆発や水蒸気爆発を伴った海底噴火で発生することがあり、局所的に強い津波を引き起こすことがあります。また、爆発による気圧波で津波が発生するケースもあります。

津波が起きやすい場所の特徴

津波が起きやすい場所かどうかは、地形や海底の構造に大きく影響される特徴があります。特にプレート境界近くは地震が活発なので、津波が発生しやすい場所です。

また、岬や湾奥など、津波のエネルギーが集中しやすい場所では波が高くなることがあります。

津波が発生したときの対策

書類をチェックする男性

津波が発生した際は、以下3つの対策をおこないましょう。

  1. 海辺から離れてより高い安全な場所に避難する
  2. 津波警報が解除されるまで警戒する
  3. 正確な情報を入手する

ここからは、それぞれの対策について解説します。

1. 海辺から離れてより高い安全な場所に避難する

津波が発生した際は、海辺から離れてより高い安全な場所に避難しましょう。津波は沿岸に近づくと急激に高くなる特徴があります。海岸近くにいると避難が間に合わない可能性があり、非常に危険です。

地震が発生したり津波警報が発令されたりしたら、速やかに避難を開始し、高台や指定された避難場所に向かいましょう。

2. 津波警報が解除されるまで警戒する

津波警報が発令されたら、警報が解除されるまで避難場所で待機します。津波は複数回にわたって襲ってくることがあり、最初に来る津波より後から来る津波のほうが高くなることもあるからです。最初の津波を避けたと思っても、後続の津波で被害に遭う可能性があるため、絶対に油断してはいけません。

警報発令時はもちろん、注意報であっても海中にいるのは危険です。海水浴や磯釣りはすぐに中止して避難し、警報が解除されるまで絶対に海には近づかないようにしましょう。

3. 正確な情報を入手する

津波が発生した際は、正確な情報を入手することが大切です。情報源を選ばないと、誤った情報に惑わされる可能性があります。

気象庁では、テレビやラジオ、広報車、防災行政無線などを利用することを推進しています。信頼できる情報源を確認し、避難指示や津波の予測などを把握しましょう。

津波に備える日頃からの対策

防災グッズ

津波に備えるためには、日頃からの対策をおこなうことも大切です。

  1. 危険な場所を確認する
  2. 避難場所を確認する
  3. 訓練に参加する

ここからは、それぞれの対策について解説します。

1. 危険な場所を確認する

津波に備えるために、日頃から自宅や学校、職場周辺の危険な場所を確認しておきましょう。ハザードマップには津波の予測区域が記載されているため、津波が影響を及ぼす可能性がある場所を理解できます。

2. 避難場所を確認する

津波に備えるためには、日頃から避難場所や避難ビルを確認しておくことが大切です。自宅や職場の近くの津波避難場所はどこか、またその避難経路を周りの人と共有しましょう。

さらに、避難場所は複数確認し、より高い場所にある避難所も調べておくと安心です。津波発生時には迅速な避難が求められるため、あらかじめ避難場所を把握しておくことで、冷静に行動できます。

3. 訓練に参加する

津波に備えるために、避難訓練にも積極的に参加しましょう。実際に避難経路をたどることで、どのように行動するべきかを体験できるため、緊急時も冷静に対応できます。

また、訓練に参加することでほかの人との連携を確認し、集団での避難にも備えられます。

津波に関するよくある質問

よくある質問のイメージ

最後に、津波に関するよくある質問に答えていきます。

  1. 津波とは?
  2. 日本で発生した津波の最大の高さは?
  3. 津波の高さが何m以上だと危険度が高い?
  4. 震源の深さが浅いとどうなる?
  5. 津波が起こる地震と起こらない地震の違いは?
  6. 津波は震度いくつから発生する?

気になる疑問があれば、確認しておきましょう。

1. 津波とは?

津波とは、地震や火山の噴火などによって引き起こされた波が周囲に広がる現象です。

海底での断層運動や地下の爆発によって海水が上下に動き、その波が広がります。大規模なものでは波長が数キロメートルから数百キロメートルにも及び、沿岸に大きな被害をもたらすことがあります。

2. 日本で発生した津波の最大の高さは?

日本で発生した津波の最大の高さは、2011年の東日本大震災で観測された40.5mです。これは、陸地の斜面を駆け上がった津波の高さとしては国内観測史上最も高いものでした。

3. 津波の高さが何m以上だと危険度が高い?

津波の高さが3mを超えると、大きな被害が予想されます。波の高さによる津波警報・注意報の分類は、以下の通りです。

津波警報・注意報 津波の高さ 想定される被害
大津波警報 10m超 木造家屋が全壊・流失し、人は津波による流れに巻き込まれる。
10m
5m
津波警報 3m 標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生する。
人は津波による流れに巻き込まれる。
津波注意報 1m 海中で人は速い流れに巻き込まれる。
養殖いかだが流失し小型船舶が転覆する。
出典:津波警報が変わりました|気象庁

5m以上の津波になると浸水範囲が広がり、住民の避難が困難になる可能性があります。また、10m以上の津波は、街全体に大きな被害をもたらすため、最も危険とされています。

4. 震源の深さが浅いとどうなる?

震源の深さが浅いと、津波が発生しやすくなります。特にマグニチュード7以上の地震では、津波が引き起こされる可能性が高くなります。

5. 津波が起こる地震と起こらない地震の違いは?

津波が起こる地震と起こらない地震の違いは、主に地震の場所や規模に関係しています。

津波が発生するのは、海底で大きな地震が起こり、海底が急に上下する場合です。一方で、震源が陸地だったり、地震の規模が小さかったりすると津波は発生しません。

また、海底で起きた地震でも、震源が深い場合や水平方向にずれる地震では、津波は起こりません。

6. 津波は震度いくつから発生する?

津波の発生は震度に直接関係するわけではなく、地震の規模(マグニチュード)や震源の深さに影響されます。一般的に、マグニチュード7以上の地震で震源の深さが40km以下の場合、津波が発生する可能性が高いと言われています。

ただし、震度が強く感じられなくても、津波が襲ってくることがあるため油断はできません。過去には、ほとんど揺れを感じなかった地震でも津波が発生したケースがありました。

こうした事例から、震度だけで津波の発生を予測することはできません。

津波の原因を知って日頃から備えよう

津波の被害を最小限に抑えるには、原因を理解して日頃から備えることが必要です。海底で起こる大きな地震は津波を引き起こしやすく、波の高さも高いのが特徴です。そのため、迅速に高い場所へと避難することが求められます。

津波対策として、日常的に危険な場所や避難場所を確認しておくと、いざというときに行動しやすくなるでしょう。訓練に参加することで緊急事態にも冷静に対応できます。

津波に備えて対策をおこないたい方は、ぜひこの記事で紹介したポイントを参考にしてください。