災害の歴史

日本で地震が多い県ランキング!被害事例や地震が起こりやすい場所の特徴も解説

日本では地域によって地震の発生状況が大きく異なり、過去10年間では熊本県や石川県を中心に多くの地震が観測されています。また、南海トラフ地震や首都直下地震など、全国的に甚大な影響を及ぼす可能性のある巨大地震の発生も予測されています。

そのため、地震が多い地域に住んでいなくても、正しい知識を身につけて日頃から備えておくことが欠かせません。

本記事では、日本で過去10年間の地震が多い県ランキングを紹介します。また、近年の地震の被害事例や、地震が起こりやすい場所の特徴についても詳しく解説します。地震が多い県や発生しやすい場所について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

【2015~2025年】日本で地震が多い県ランキング

防災マップ

日本では、地域によって地震の発生回数に大きな差があります。2015年12月1日〜2025年11月30日の過去10年間に、震度5弱以上を観測した地震の件数を各都道府県別に集計しました。その結果をもとに、地震が多い県をランキング形式で紹介します。

順位都道府県震度5弱以上の地震回数
1熊本県27回
2石川県25回
3北海道14回
4鹿児島県12回
5福島県10回
6茨城県9回
7宮崎県6回
8千葉県6回
9長野県4回
10岩手県4回
出典:気象庁|震度データベース検索

震度5弱以上の地震の発生回数が最も多かったのは熊本県で、この10年間に27回観測されました。その背景には、2016年の熊本地震の大規模な活動が影響しています。

また、石川県が25回、北海道が14回と続いており、地域によって発生回数に差が見られます。年によって発生状況は異なりますが、地震が多い地域では特に警戒と備えが欠かせません。

【2016年以降】日本で発生した大きな地震ランキング

日本では地震の発生回数が多いだけではなく、強い揺れを伴う大きな地震も起きています。ここでは、2016年以降に発生した大地震を、観測された最大震度・マグニチュードの大きい順にランキング形式で紹介します。

順位発生日地震名(主要震央地)最大震度(観測)マグニチュード
12024年1月1日令和6年能登半島地震 (石川県能登地方)77.6
22016年4月16日平成28年熊本地震77.3
32018年9月6日平成30年北海道胆振東部地震76.7
42022年3月16日福島県沖6強7.4
52021年2月13日福島県沖6強7.3
62019年6月18日山形県沖6強6.7
72023年5月5日能登半島沖6強6.5
82024年8月8日日向灘6弱7.1
92024年4月17日豊後水道6弱6.6
102016年10月21日鳥取県中部6弱6.6
出典:気象庁│日本付近で発生した主な被害地震(平成8年以降)

過去に発生した大地震としては、1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災が広く知られていますが、大きな地震は2016年以降も繰り返し発生しています。2024年の能登半島地震では、石川県を中心に最大震度7の揺れが観測され、地域の暮らしに深刻な影響を及ぼしました。

いつ起きるかわからない大地震から命を守るためには、日頃からの備えが非常に重要です。

過去の大きな地震の被害事例

東日本大震災

日本ではこれまでに各地で大きな地震が発生し、甚大な被害をもたらしてきました。ここでは、2016年以降に起きた大きな地震を取り上げ、震度や被害の特徴を詳しく紹介します。

2024年:能登半島地震

2024年1月1日、石川県で最大震度7の地震が発生し、輪島市では大規模な火災が起きるなど深刻な被害が生じました。能登半島地震の詳細は以下の通りです。

発生日時2024年1月1日16時10分
最大震度7
マグニチュード7.6
被害者数死者:245名
負傷者:1,302名
(2024年4月16日14時時点)
出典:国土交通省│令和6年能登半島地震における被害と対応

北海道から九州地方にかけて震度6強〜1の揺れを観測し、日本列島全体に広範な影響を及ぼしました。石川県・富山県・新潟県の広い範囲で液状化も確認され、停電は最大約40,000戸、断水は約137,000戸に及びました。揺れの詳しい状況については、以下の記事でも解説しています。

【あわせて読みたい】能登半島地震の震度は?被害や南海トラフ地震で想定される震度も詳しく解説

2018年:北海道胆振東部地震

2018年9月6日に北海道胆振地方中東部を震源とする地震が発生し、北海道では観測史上初めて震度7を記録しました。北海道胆振東部地震の詳細は以下の通りです。

発生日時2018年9月6日3時7分
最大震度7
マグニチュード6.7
被害者数 死者:44名
負傷者:785名
(2021年8月1日時点)
出典: 札幌管区気象台│平成30年北海道胆振東部地震

震源地周辺では広い範囲で大規模な斜面崩壊が起き、札幌市では液状化現象によって住宅や道路に深刻な被害が生じました。また、複数の発電所が停止した影響で、道内全域が大規模停電(ブラックアウト)に見舞われるなど、生活にも大きな影響を与えました。

2016年:熊本地震

2016年の熊本地震は、同一地域で約28時間の間に震度7の揺れが二度発生した点が特徴です。地震の主な発生状況や特徴を、以下の表にまとめています。

発生日時前震:2016年4月14日21時26分
本震:2016年4月16日1時25分
最大震度前震:7
本震:7
マグニチュード前震:6.5
本震:7.3
被害者数死者:273名
負傷者:2,809名
(2019年4月12日時点)
出典:気象庁│平成28年(2016年)熊本地震

熊本県益城町では最大震度7を観測し、県内を中心に多くの死傷者が発生しました。また、前震・本震以外にも震度5弱前後の強い揺れが繰り返し発生し、広い範囲で大きな被害が出ました。熊本地震の詳細について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【あわせて読みたい】熊本地震はいつ起きた?災害に向けた7つの備えも徹底解説

今後「巨大地震」が予測されるエリア

日本では、南海トラフ地震や首都直下地震など、将来発生すると予測されている巨大地震があります。これらは広い地域に甚大な影響を及ぼす可能性があり、国や自治体も対策を強化しています。

ここでは、特に注意が必要とされるエリアと、その特徴について見ていきましょう。

南海トラフ地震の被害想定エリア

南海トラフ予想震度
出典:気象庁│南海トラフ地震で想定される震度や津波の高さ

南海トラフ地震は、南海トラフのプレート境界が震源域となる大規模地震です。南海トラフ地震が起きた場合、静岡県から宮崎県の一部で最大震度7、周辺の広い範囲でも震度6強〜6弱の揺れが予測されています。

過去100〜150年周期で繰り返し地震が発生しており、政府の想定では今後30年以内の発生確率は約80%(2025年1月時点)とされています。地震が発生すれば、太平洋沿岸部を中心に日本の広い範囲で大きな影響を及ぼす可能性があるため、日頃の対策が欠かせません。

南海トラフ地震に対する備えや被害想定について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【あわせて読みたい】南海トラフ地震に備えてできること7選!地震発生時の行動もわかりやすく解説
【あわせて読みたい】南海トラフはいつ来る?政府の被害想定と今すぐできる防災対策を解説

首都直下地震の被害想定エリア

首都直下地震が発生した場合、東京都内の広い範囲で震度6強以上の強い揺れとなり、甚大な被害が発生すると予測されています。M7.3規模の都心南部直下地震が起きた場合、区部の約6割が震度6強以上となり、死者数は6,000人を超えると推計されています。

これは、東京の地下が複数のプレートが沈み込む複雑な構造となっており、大きな地震が起こりやすいと考えられているためです。東京や周辺地域に住む方は特に警戒し、日頃から地震への備えを整えておくことが重要です。

首都直下地震は以下の記事でも詳しく解説しています。

【あわせて読みたい】首都直下地震はいつ来る?津波の被害は?助かるための対策も解説
【あわせて読みたい】首都直下型地震で安全な県はどこ?危険地域と今すぐできる対策を解説

出典:東京都防災会議│東京都の新たな被害想定~首都直下地震等による東京の被害想定~

今すぐできる地震への備え3選

地震はいつ起きるかわからないため、日頃から備えておくことが重要です。大がかりな対策ができなくても、まずは身のまわりの安全を確保するだけで被害を減らせます。

ここでは、今日からすぐに実践できる地震への備えを3つ紹介します。無理なく始められる内容なので、できることから取り入れてみましょう。

1. 家具類を固定する

地震対策例

家具をしっかり固定しておくことは、地震によるケガのリスクや被害を大きく減らすために効果的な対策の1つです。大きな家具はL字金具や突っ張り棒で壁に固定し、冷蔵庫やテレビなどの家電はベルト式の固定器具を使うと安全性が高まります。

また、ガラス製品には飛散防止フィルムを貼っておくことで、揺れによる破損時のケガを防げます。

2. 非常持ち出し袋・備蓄品を準備する

災害時には電気・水道・ガスなどのライフラインが一時的に止まる可能性があるため、非常持ち出し袋や備蓄品が必要です。下記のチェックリストを参考に、家族構成に合った備蓄を準備しておきましょう。

非常用持ち出し袋 チェックリスト

チェックリストのダウンロードはこちら

避難所で生活する場合も想定し、食料・飲料水など、最低限必要なものを日頃からまとめておくと安心です。防災グッズの中身については、以下の記事で詳しく解説しています。

【あわせて読みたい】【体験者の声付き】防災グッズで本当に必要なものリスト!準備のポイントや進め方も紹介
【あわせて読みたい】【チェックリストつき】緊急持ち出し品で本当に必要なものは何?ほかの備えも解説

3. 避難経路・避難場所を確認する

災害時に落ち着いて避難するためには、事前に避難経路と避難場所を確認しておくことも重要です。自治体が公開しているハザードマップを活用し、自宅や職場からどのルートで安全に避難できるかを把握しておきましょう。

また、家族全員で共有しておくことで、離れた場所で被災した場合でも合流できる可能性が高まります。日頃から話し合い、家族で避難行動のイメージを持っておきましょう。以下の記事では、ハザードマップの使い方や確認方法について解説しています。

【あわせて読みたい】ハザードマップの種類をわかりやすく解説!マップ別の特徴と使い方も紹介

【アンケート】大地震の備えで感じた後悔

大地震に備えていても、いざ災害が起こると「もっと準備しておけばよかった」と感じる場面は少なくありません。実際の被災経験から得られる気づきは、私たちが日頃の防災を見直すうえで大きなヒントになります。

そこで防災エナジー編集部では、災害を経験した方を対象に「大地震の備えで後悔したこと」についてアンケートを実施しました。ここからは、アンケートの結果を踏まえて、後悔したことや役立ったアイテムなどを具体的に紹介します。

【あわせて読みたい】【被災者の体験談】困ったこと・役立つ防災グッズ・後悔したことを紹介

1. 「こうしておけばよかった…」と感じた備えの後悔

順位後悔したこと割合被災者の声
1食料・水の備蓄25.4%調理不要で食べられるものや、飲料水のストックがもっと必要だった。
2電気・ライフライン対策11.0%懐中電灯や電池のほか、モバイルバッテリーや発電機があればと後悔した。
3防災グッズ・持ち出し品の準備8.1%医薬品や現金、下着類など、基本的な持ち出し品をまとめていなかった。
4家具の固定・転倒防止7.5%家具の固定が不十分で、食器が割れたり、避難の妨げになったりした。
5防災意識・訓練など5.2%防災訓練に参加することの重要性を痛感した。

アンケートでは、食料や水などの備蓄不足や停電・断水への準備が不十分だったという声が多く寄せられました。災害時は物流が止まり、必要な物資が入手できなくなることもあります。

そのため、水や食料に加えてモバイルバッテリーや医薬品、衛生用品などを日頃から備えておくことが欠かせません。さらに、実際に災害が起きた際の行動を身につけるためにも、防災訓練には積極的に参加しておくとよいでしょう。

2. 「これがあって助かった!」と感じたもの

役立ったアイテム被災者の声
懐中電灯電池式のものなど、すぐに使える状態だったのでよかった。
充電器・バッテリースマートフォンの充電をするために不可欠だった。
飲料水・備蓄用の水・貯めておいた水が非常に貴重だった。
食料品缶詰や備蓄用品など、すぐに食べられるものが役立った。
毛布・カイロ冬で体を温める・暖をとるために非常に役立った。

被災者の声から、停電時の行動を支える懐中電灯や、命を守るための水・食料などの基本的な備えが役立ったことがわかります。また、情報収集にはスマートフォンが欠かせず、充電器やモバイルバッテリーを持っていて助かったという意見も多く寄せられました。

実際の声を参考にしながら、自分や家族に合った防災アイテムをそろえておきましょう。

【シーン別】地震が起きたときに取るべき行動

地震はどの場所で遭遇するかによって、適切な行動が変わります。ここでは、屋内・屋外それぞれのシチュエーション別に、身を守るための適切な行動をイラストにまとめました。

地震 避難 行動

行動マニュアルをダウンロードする

表の内容を参考に、災害時に取るべき行動を日頃から確認しておきましょう。家族とも話し合いながら、防災意識を高めておくことが安全につながります。

地震が多い県に関するよくある質問

最後に、地震が多い県に関するよくある質問に回答します。日本で地震が多い理由や、地震が起こりやすい場所の特徴について、詳しく知りたい方はぜひ最後までお読みください。

今後発生する可能性がある大きな地震は?

今後発生すると言われている大きな地震としては、南海トラフ地震や首都直下地震が代表的です。これらは発生確率や切迫性が高いとされ、広い範囲で強い揺れや甚大な被害が想定されています。

また、日本には約2,000の活断層が存在し、どれが動いても大きな地震につながる可能性があります。地震の発生時期を正確に予測することは極めて難しく、いつどこで起きてもおかしくありません。

日本で地震が多いのはなぜ?

日本で地震が多い理由は、日本列島が複数のプレートの境界に位置しているためです。太平洋プレートやフィリピン海プレートなどが互いに接触し、押し合い・沈み込みを繰り返すことで地殻にひずみが蓄積されます。このひずみが解放される際に地震が発生します。

複雑なプレート運動の影響により、日本は世界でも地震が多い地域となっているわけです。

日本で地震が起こりやすい場所の特徴は?

日本で特に地震が起こりやすいのは、プレート境界付近と活断層周辺の地域です。日本列島では、海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込んでおり、この境界には巨大なストレスが蓄積されます。力の限界に達するとプレートが急激に動き、大きな地震が発生します。

一方、断層とは、地殻の岩石がずれた割れ目のことです。その中でも最近活動した記録があり、将来も動く可能性があるものを活断層といいます。日本には約2,000の活断層が確認されており、その周辺では地震が起きやすいとされています。

プレート境界型地震と活断層型地震の両方が存在することが、日本で地震が多い理由です。

地震が少ない県はある?

2024年以降の地震の回数が少なかった地域としては、佐賀県や奈良県、長崎県などがあります。ただし、地震の発生状況は毎年変動するため、これらの地域なら地震が起きないというわけではありません。

また、活断層の位置や地盤の強さなど、地域ごとのリスクはさまざまです。地震が少ない地域でも、防災用品の備蓄や避難場所の確認などの基本的な対策は欠かさずおこないましょう。

出典:気象庁|令和6年(2024年)の観測点別の震度観測回数表

【あわせて読みたい】【2025年】地震が少ない都道府県ランキング!災害対策や災害時に取るべき行動も解説

地震が多い県に住むのは危険?

地震が多い県に住むことが直ちに危険というわけではありませんが、揺れを感じる機会が多い分、一定のリスクはあります。一方で、大きな災害を経験してきた地域ほど、自治体の防災対策や避難体制が整っている傾向があり、住民の意識も高い点が特徴です。

また、地盤や活断層の位置、建物の耐震性なども、地域の特性によって変わります。その土地の特徴を理解し、個人でできる備えを進めておくことが重要です。

地震に対する正しい知識をつけて未来へ備えよう!

日本では都道府県によって地震の発生回数に差がありますが、どの地域でも大きな揺れに見舞われる可能性はあります。地震は繰り返し発生しており、今後は南海トラフ地震や首都直下地震などの巨大地震の発生も予測されています。

いつ地震が起きても落ち着いて対応するには、正しい知識を身につけ、家庭でできる対策を1つずつ整えておくことが重要です。特に地震が多い地域に住んでいる方は、少しずつ備えを進めて自分と家族の安全を確保しましょう。