「震度4の地震はどれくらい揺れるの?」
「家具が倒れることはある?」
「ほかの震度との違いは?」
地震について、このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。震度4はほとんどの人が驚き、屋内では電灯などのつり下げ物が大きく揺れるような揺れです。
この記事では、震度4の地震について解説します。ほかにも、地震発生時の行動や日頃からできる地震の備えについて触れていきます。
この記事を読むことで地震への理解が深まり、いざというときも冷静に行動できるようになるでしょう。ぜひ参考にしてください。
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震度4の地震はどれくらい揺れる?

気象庁では、体感や屋内・屋外の状況について、以下のようにまとめています。
震度4 | 状況 |
---|---|
感覚・行動 | ほとんどの人が驚く 歩行中揺れに気づく 睡眠中に目を覚ます |
屋内 | 電灯などのつり下げ物が大きく揺れる 棚の食器類が音を立てる 不安定な置物が倒れる場合がある |
屋外 | 電線が大きく揺れる 自動車に乗っていても揺れに気づく人がいる |
震度4は、ほとんどの人が驚くような揺れです。ほとんどの歩行者が揺れに気づき、睡眠中でも目を覚ますことがあります。
屋内では電灯などのつり下げ物が大きく揺れ、棚の食器類が音を立てます。屋外では電線が大きく揺れ、自動車に乗っていても揺れに気づく人がいるでしょう。
震度4以上の地震はどのくらい起きている?

2023年と2024年に発生した震度4以上の地震について、以下のようにまとめました。
最大震度 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|
4 | 33回 | 85回 |
5弱 | 5回 | 14回 |
5強 | 2回 | 9回 |
6弱 | 0回 | 4回 |
6強 | 1回 | 0回 |
7 | 0回 | 1回 |
合計 | 41回 | 113回 |
震度4以上の地震の発生回数は、2023年が41回だったのに対し、2024年は2倍以上の113回でした。2024年は地震の頻度が大幅に増加しており、過去106年間の地震回数の中央値を上回る年となっています。
震度4とほかの震度の違い
ここからは、ほかの震度の地震が発生した場合の状況を紹介します。
震度2
震度2 | 状況 |
---|---|
感覚・行動 | 屋内で静かにしているほとんどの人が揺れを感じる 睡眠中に目を覚ます人もいる |
屋内 | 電灯などのつり下げ物がわずかに揺れる |
震度3
震度3 | 状況 |
---|---|
感覚・行動 | 屋内のほとんどの人が揺れを感じる 歩行者の一部も揺れを感じる場合がある 睡眠中の大半の人が目を覚ます |
屋内 | 棚の食器類が音を立てることがある |
屋外 | 電線が少し揺れる |
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震度5弱
震度5弱 | 状況 |
---|---|
感覚・行動 | 多くの人が「何かに掴まりたい」と感じる |
屋内 | 電灯などのつり下げ物が激しく揺れる 棚にある食器・本が落ちることがある 不安定な家具が倒れることがある |
屋外 | まれに窓ガラスが割れて落ちる 電柱が揺れるのがわかる 道路に影響が出ることがある |
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震度5強
震度5強 | 状況 |
---|---|
感覚・行動 | 歩行が難しい |
屋内 | 棚の食器や本で落下するものが増える テレビが台から落ちることがある 転倒対策していない家具が倒れることがある |
屋外 | 窓ガラスが割れて散乱することがある 補強されていない塀が崩れることがある 設置が不十分な自動販売機が倒れることがある 自動車の運転が難しくなり、停止する車が出ることがある |
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地震が発生した際に必要な行動

地震が発生した際は、状況に応じて以下のような行動を取りましょう。
ここからは、それぞれの行動について解説します。
家にいる場合は安全スペースに避難する
家にいる場合は、まず身の安全を確保することが最優先です。丈夫な机の下やテーブルの下に身を隠し、頭を保護しましょう。机がないときは、クッションや布を使って頭を保護します。
調理中など火を使っているときに地震が起きても、揺れが続いている間は無理に火を消そうとすることは危険です。まずは自分の安全を最優先し、揺れが収まってから火の始末をおこないましょう。
また、慌てて外に飛び出すのは危険です。窓ガラスや落下物でケガをする恐れがあるため、揺れが落ち着いてから行動しましょう。
屋外にいる場合は建物の倒壊に注意する
屋外にいる場合は、周囲の建物に注意を払いましょう。
特に、ブロック塀や壁、看板などが揺れによって倒壊する危険性があります。ほかにも、道路上に割れたガラスなどの破片が散乱することも考えられるため、足元に気をつける必要があります。
丈夫なビルの近くにいる場合、ビルの中に避難しましょう。
山間部やがけ付近では落石やがけ崩れのリスクが高いため、注意が必要です。地震発生時は周囲の状況を確認し、迅速に安全な場所へ移動しましょう。
施設にいる際は係員の指示に従う
施設内にいるときに地震が発生した場合、まずは冷静になり、施設の係員の指示に従うことが重要です。大勢の人がいる施設では出口が混雑し、慌てて移動するとかえって危険を招くことがあります。
係員は安全な避難経路や対応方法を把握しており、円滑に避難を進めるための指示を出してくれます。指示に従い、落ち着いて行動することが大切です。
命を守るための地震対策3選

命を守るため、日頃から以下のような地震対策をおこなうことが大切です。
ここからは、それぞれの対策について解説します。
1. 家具の置き方を工夫する
地震対策の1つとして、家具の置き方を工夫しましょう。
阪神・淡路大震災や新潟県中越地震では、倒れてきた家具が原因で多くの人が怪我をしたり命を落としたりしました。そのため、大きな地震が発生すると家具は倒れると想定し、転倒防止策を施しておくことが必要です。
自宅でおこなう転倒防止対策は、以下の通りです。
- 家具を壁に固定する
- 寝室・子ども部屋にはできるだけ大きな家具を置かないようにする
- 手が届きやすい場所に懐中電灯やスリッパ、ホイッスルなどの備品を用意する
転倒を防ぐために、家具を壁に固定しましょう。家具用の転倒防止金具やストラップを使い、壁にしっかりと取りつけます。
また、安全のため寝室や子ども部屋にはできるだけ大きな家具を置かないようにします。家具を置く場合は背の低いものを選び、もし倒れても出入口を塞がないように、配置を工夫しましょう。
さらに、普段から手が届きやすい場所に備品を置いておくと安心です。懐中電灯やスリッパ、ホイッスルなどがあれば、いざというときに対応できます。
2. 避難場所・避難経路を決める
地震が発生した際にスムーズに避難できるよう、事前に避難場所と避難経路を決めておくことが重要です。
自治体が指定する避難場所(学校や公民館など)を確認し、普段から家族と避難経路を共有しておきましょう。最寄りの避難場所や避難経路を把握する際は、防災マップやハザードマップが役立ちます。
3. 非常用持ち出しバッグを準備する
非常用持ち出しバッグは、災害時に迅速に避難できるように準備しておくべき重要なアイテムです。リュックなどに必要なものをまとめ、目につきやすい場所に保管しましょう。
持ち出し品の例は、以下の通りです。
持ち出し品 | 例 |
---|---|
一次 | 貴重品(現金や身分証明書) 携帯ラジオ 懐中電灯 救急薬品 非常食 飲料水 |
二次 | 食料 燃料 携帯トイレ 洗面具 歯ブラシ 生理用品 ビニール袋 キッチン用ラップ 新聞紙 |
一次持ち出し品とは、最初の避難時に持ち出すものです。乳幼児や要介護者がいる場合、それに対応したアイテムも追加します。リュックサックのように両手が使えるバッグで、家族の人数分用意しましょう。
二次持ち出し品とは、避難生活を続けるうえで必要な物品です。いったん避難した後、安全確認が取れて自宅に戻れる場合に持ち出します。大きな地震の場合は自宅に戻れない可能性も高くなるため、必需品は一次持ち出し品としてまとめましょう。
震度を理解していざというときに備えよう
地震の震度を理解することは、災害時に適切な行動を取るために重要です。震度4以上の揺れを感じた際には、迅速に安全を確保し、適切な避難行動を取ることが求められます。
屋内にいる際は、無理に外へ逃げようとすると危険です。まずは机の下に身を隠すなどして、頭部を守りましょう。施設内にいる際は、慌てて出口に向かうのではなく、従業員の指示に従うことが大切です。
地震が発生した場合を想定し、事前に備えておくことが命を守ることにつながります。家具の固定や避難経路の確認、非常用持ち出しバッグの準備などをおこない災害に備えましょう。