「地震で水道が止まるのはなぜ?」
「断水はいつまで続くの?」
「断水して困ることは何?」
いつ起こるかわからない地震について、このような疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
地震によって水道が止まる主な理由は、水道管の破損・損傷や給水ポンプの停止、水道管の凍結です。これらの現象が水道システム自体に被害が及ぶことで水道が止まります。地震で水道が止まると、短くても数日、長い場合は数カ月かかることもあるため、対処法を把握しておくことが大切です。
この記事では、地震で水道が止まる理由について解説します。ほかにも、過去の事例から見る復旧までの目安日数や、断水時に実際に困ることについても触れています。
この記事を読むことで、災害に備えるための知識が身につくでしょう。ぜひ最後までお読みください。
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- 地震で水道が止まる理由
- 1. 水道管の破損・損傷
- 2. 給水ポンプの停止
- 冬場であれば水道管の凍結による破裂の可能性も
- 地震で水道が止まった場合の復旧までの日数
- 地震で断水したら困ること
- 1. 飲用水を確保できない
- 2. トイレが使えない
- 3. 生活用水が使えない
- 地震で水道が止まったときの対処法
- 1. 水道の元栓を閉める
- 2. 飲料水を確保する
- 3. 非常用トイレを準備する
- 4. 生活用水を確保する
- 災害の断水対策・備え
- 1. 飲料水の確保・備蓄
- 2. 生活用水の確保
- 3. 非常用トイレ・衛生用品の準備
- 4. 給水場所の事前確認・容器の準備
- 地震で水道が止まるときによくある質問
- マンションで断水したらトイレを流してはいけない?
- 断水したらどこに連絡する?
- 断水中に水を出してしまったら?
- 停電時に水が出ないのはなぜ?
- 地震で水道が止まったときに備えよう
地震で水道が止まる理由
地震で水道が止まる主な理由は、水道システム自体に被害が及ぶためです。具体的には、以下の理由が挙げられます。
ほかにも、冬場であればこれらの理由について、詳しく解説します。
1. 水道管の破損・損傷
水道管の破損や損傷が起こると、水漏れにより水圧が低下し、蛇口から水が出なくなります。水道管の破裂が起こるのは、地震の強い揺れによって地中の水道管に大きな負荷がかかるためです。その結果、水道管が割れたり、亀裂が入ったりすることがあります。
また、地震で家屋が流されるような大規模な被害の場合、水道管と住宅の接続部分が切断され、広範囲で断水することもあります。
2. 給水ポンプの停止
給水ポンプの停止によって、水道が止まるケースもあります。給水ポンプとは、電力で稼働する仕組みのもので、各家庭に水を供給するために必要な大規模な給水システムの一部です。地震で停電が発生するとポンプが動かなくなるため、水の供給が停止します。
特に高層マンションや集合住宅では、給水ポンプの停止が直接的な断水につながることがあります。
冬場であれば水道管の凍結による破裂の可能性も
冬場に地震が発生すると水道管内の水が凍結し、膨張して水道管が破裂することがあります。これは、直接的に地震による破損とは異なる原因ではありますが、寒冷地では注意が必要です。凍結による破裂は、復旧に時間を要するケースもあります。
地震で水道が止まった場合の復旧までの日数
地震 | 復旧までの日数 |
---|---|
東日本大震災 | 最短:10日程度 最長:6カ月以上 |
熊本地震 | 数週間程度~約3カ月半 |
首都直下型地震 | 30日以内を想定 |
南海トラフ地震 | 30日以内を想定 |
出典:熊本地震における対応|内閣府
出典:首都直下地震に向けた取組|内閣府
出典:南海トラフ巨大地震の被害想定|内閣府
地震による水道の復旧にかかる日数は、地震の規模や地域によって大きく異なるため、一概に「何日で復旧する」とは言えません。しかし、過去の事例からある程度の目安を把握できます。
たとえば、東日本大震災では最短で10日程度で復旧した地域がある一方で、被害が甚大だった地域では6カ月以上かかるケースもありました。また、熊本地震では数週間から約3カ月半でライフラインが復旧しました。
今後発生する可能性がある首都直下型地震や南海トラフ地震は、広い範囲での断水が想定され、30日以内の復旧を想定しています。しかし、これはあくまで目標であり、実際の状況によってはさらに時間がかかる可能性も考慮しておく必要があります。
地震で断水したら困ること

地震で断水した場合、さまざまな影響が出ます。その中でも、以下のような問題は深刻です。
これらの問題点について、詳しく解説します。
1. 飲用水を確保できない
地震によって断水が起こると、安全な飲み水の確保が難しくなります。特に夏の暑い時期に断水が発生した場合、熱中症になるリスクも高いです。
また、飲用水による調理ができないため、温かい食事が摂りにくくなります。基本的には、非常食に頼ることになります。
このように日常的に用いている水が使えなくなることで、精神的な負担も大きくなるでしょう。
2. トイレが使えない
断水時に最も困ることの一つが、トイレが使えなくなることです。特に水洗トイレの場合、水が流せないため利用が困難になります。
不衛生な状態が続くと感染症のリスクも高まるため、代替手段を事前に準備しておくことが重要です。
3. 生活用水が使えない
断水すると生活用水が使えないため、食器の洗い物や洗濯、入浴なども十分にはおこなえません。
長期的な断水になると、洗濯や入浴ができない日が続き、衛生面での問題が深刻化する可能性が高いです。場合によっては、体臭や皮膚のトラブルを引き起こす可能性があります。
地震で水道が止まったときの対処法

地震で水道が止まった場合、焦らず適切な対処をすることが重要です。具体的な対処法としては、以下のものが挙げられます。
それぞれの対処法について、詳しく解説します。
1. 水道の元栓を閉める
断水が確認されたら、まず水道の元栓を閉めましょう。これにより、復旧時に泥や汚れた水が水道管に逆流し、自宅の給水設備を汚染するのを防げます。
水道の元栓を閉める際は、時計回りにひねります。
2. 飲料水を確保する
断水が起こったら、優先的に飲用水を確保しましょう。自治体によっては、災害時に給水所を開設する場合があります。地域の給水場所を事前に確認しておくと安心です。
地域によっては、災害用井戸が開放されることもあります。災害用井戸とは、地震や水害などで断水した際に、近隣住民が飲用や生活用水として利用できるよう開放される井戸のことです。
これらの井戸は、事前に自治体に登録されているものもあれば、災害時に所有者の判断で一時的に開放されるものもあります。
給水所や災害用井戸を利用する際は、給水袋や空のペットボトルなどの清潔な容器を持参して水を取りに行きましょう。
3. 非常用トイレを準備する
水道が止まるとトイレが使用できなくなるため、非常用トイレの準備は必須です。凝固剤と排泄物を袋に回収するタイプのものが一般的です。
また、自治体によっては災害時にマンホールトイレを設置することもあります。マンホールトイレとは、災害時に下水道管路のマンホールの上に簡易的な便座やパネルを設置してトイレ機能を確保する設備です。
いざというときのために、事前に設置場所を確認することが大切です。
4. 生活用水を確保する
生活用水を確保するために、お風呂の残り湯も活用できます。飲用には適しませんが、洗濯やトイレを流すための生活用水としては利用可能です。
万が一の備えとして、浴槽には常に水を溜めておく習慣をつけることも大切です。
災害の断水対策・備え
いつ起こるかわからない災害に備え、日頃から断水対策をすることが重要です。主な備えとしては、以下の4点が挙げられます。
これらの対策について、詳しく解説します。
1. 飲料水の確保・備蓄
災害時には、1人1日3リットルの飲料水が必要です。最低でも3日分、できれば1週間分程度は備蓄しておくのが理想です。
水道水を清潔な容器に入れ、直射日光を避けて常温で保存すれば3日程度、冷蔵庫で保存すれば10日程度は飲料用として使用できます。ペットボトル入りのミネラルウォーターも有効な備蓄品です。
2. 生活用水の確保
飲料水とは別に、生活用水も確保しておきましょう。生活用水があるとトイレを流したり、衣類を洗濯したりできます。
お風呂の残り湯をすぐに捨てずに溜めておくことや、洗濯機に水を溜めておくことも有効な対策です。また、ポリタンクなどの水を運搬・貯蔵できる容器を用意しておくと便利です。
3. 非常用トイレ・衛生用品の準備
非常用トイレは、複数のタイプをいくつか準備しておくことをおすすめします。タイミングやその場の状況に合わせて使用することで、衛生環境の悪化を防ぎながら切れ目なく使用できます。
また、水が使えない状況でも体を清潔に保てるアイテムも必要です。ウェットティッシュやドライシャンプーなどの衛生用品も忘れずに備えておきましょう。
4. 給水場所の事前確認・容器の準備
万が一の断水に備え、自治体が指定する給水場所を事前に把握することが重要です。地域によって、自治体が災害時給水ステーションや災害用井戸を解放します。
また、給水時に水を受け取るための容器も準備しましょう。給水場所で水を受け取る際には、清潔なバケツやポリタンクなどを持参する必要があります。
地震で水道が止まるときによくある質問

地震による断水は、日常生活に大きな影響を与えるため、さまざまな疑問や不安が生じます。特に、断水時のトイレの使用や連絡先について疑問を抱く方も多いでしょう。ここでは、地震で水道が止まった際によくある質問に答え、それぞれの状況に応じた適切な対応方法を解説します。
いざというときに慌てず行動できるよう、ぜひ参考にしてください。
マンションで断水したらトイレを流してはいけない?
マンションで断水した場合、基本的にはトイレを流してはいけません。上の階の汚物が下の階のトイレに逆流して溢れてしまう可能性があるため、非常に危険です。
断水時は、非常用トイレを使用しましょう。
断水したらどこに連絡する?
広範囲で断水している場合は、お住まいの市町村の水道局へ連絡しましょう。しかし、大規模な災害時は電話がつながりにくい可能性があります。つながらないときは、自治体のウェブサイトやSNS、ラジオなども活用して情報収集してください。
断水が自宅だけで近所では水が出ている場合は、メーターのバルブが閉まっていないかを確認します。開いているのに水が出ない場合はポンプの故障が考えられるため、マンションの管理会社や大家さんに連絡しましょう。
迅速な対応が必要な場合は、民間の専門業者へ相談することも検討が必要です。
断水中に水を出してしまったら?
断水中に水を出した場合は、その水を使用しないよう注意してください。配管内の砂などの異物が混入している可能性があります。
断水後に濁った水が出た場合は、1〜2分程度水を流して、水がきれいになったことを確認してから使用するようにしましょう。
停電時に水が出ないのはなぜ?
停電が起こると水が出なくなるのは、給水ポンプが機能しなくなるためです。多くのマンションやアパートでは、各住戸に水を供給するための電動給水ポンプが使用されています。
計画停電の際は、あらかじめ飲料水や生活用水を準備しておきましょう。
地震で水道が止まったときに備えよう
地震で断水が起こるのは、水道管が破損したり、停電で給水ポンプが停止したりするためです。断水による被害を最小限に抑えるためにも、適切な備えをしておく必要があります。
災害時の断水に備え、飲料水の備蓄と非常用トイレの準備をおこないましょう。また、日頃から浴槽に水を張っておいたり、給水場所を確認しておいたりすることも大切です。
この記事で解説した情報を参考に、家庭での防災対策を見直し、いざというときに対応できるよう備えましょう。