「停電したら復旧までどれくらい時間がかかる?」
「停電時の対応方法を知りたい」
突然の停電に見舞われたとき、対応方法が分からないと不安や焦りが募ります。特に地震や台風などの大規模な自然災害では、停電の範囲が広く、復旧までに時間がかかる場合も少なくありません。
本記事では、災害ごとの停電復旧時間の目安や停電時・復旧後に取るべき行動、停電を安全に乗り越えるために役立つグッズについて分かりやすく解説します。
いざというときに慌てないために、正しい知識を身につけ備えましょう。
- 【災害別】停電復旧時間の目安
- 地震による停電復旧時間
- 台風による停電復旧時間
- 大雪による停電復旧時間
- 落雷による停電復旧時間
- 自然災害による停電発生時にやるべきこと
- 照明を確保する
- ブレーカー・家電の電源をOFFにする(屋内にいる場合)
- 信号機・交通の影響に注意する(外出時)
- SNSや電力会社サイトで停電情報をリアルタイム確認する
- 電力会社や自治体に問い合わせる
- 停電復旧後にやるべきこと3選
- 安全確認をしてからブレーカーを上げる
- ライフラインやインフラの状態を確認する
- 冷蔵庫の食品が食べられるかチェックする
- 【大規模停電対策】復旧までの時間を乗り越えるためのグッズ
- 水・非常食
- ポータブル電源・モバイルバッテリー
- LEDライト・懐中電灯
- カセットコンロ・ガスボンベ
- 携帯ラジオ・ホイッスル
- 簡易トイレ
- 現金
- 寒さ・暑さ対策のためのアイテム
- 家族構成に応じた個別の備え
- 停電時に役立つ実践的な対策
- 1. 長期間の停電に対応する方法を知っておく
- 2. 停電前にブレーカーの安全対策をしておく
- 停電時に慌てないためにすぐに実践できる対策をしよう
【災害別】停電復旧時間の目安

自然災害による停電が発生した場合、復旧にかかる時間は災害の種類や被害の規模によって大きく異なります。
ここでは、地震・台風・大雪・落雷など、災害別に停電復旧までの目安時間と実際の事例を紹介します。
地震による停電復旧時間
地震による停電は、広範囲かつ長期にわたる恐れがあります。
実際に、2011年3月11日14時46分頃に発生した東日本大震災では、発災後3日で約80%、8日で約94%の停電が解消されました(※復旧作業に着手できなかった地域も含めた割合です)。
しかし、復旧作業に着手可能な地域すべてで停電が解消されたのは、発生から約3カ月後の6月18日です。
この地震では、約790万kW(地震前需要の約6割)の電力が供給停止となり、最大約466万戸、停電地域は、青森県・岩手県・秋田県が全域、宮城県・山形県がほぼ全域、福島県の一部に及びました。
地震による停電は段階的に復旧していくため、落ち着いて行動し、必要な備えをしておくことが大切です。
出典:経済産業省|3月11日の地震により東北電力で発生した広域停電の概要
台風による停電復旧時間
台風による停電は、被害の状況によって復旧までに数日から10日以上かかる場合もあります。
特に土砂災害や河川の氾濫などで現場へのアクセスが困難になると、作業の遅れが生じる場合もあるためです。
実際に、2024年9月21日の線状降水帯による土砂災害等で、奥能登を中心に最大約6,700戸の停電が発生しました。翌9月22日から最大約400人規模で対応し、9月26日までにアクセス困難な場所を除き停電を解消しています。
また、2024年8月の台風10号では九州電力管内で最大約26万戸が停電し、3日後にすべて解消されました。一方で、2019年の台風15号の際には、復旧までに最大280時間(約12日)を要した事例もあります。
出典:経済産業省|令和6年台風第10号及び奥能登豪雨の振り返り
出典:経済産業省|台風15号・19号に伴う停電復旧プロセス等に係る個別論点について
大雪による停電復旧時間
大雪による停電は、場合によっては長期化する恐れがあり、早期復旧のための備えが必要です。
実際に、2022年12月18日に新潟県で発生した大雪では、佐渡市の一部で9日間にわたる長期停電となりました。この原因は、季節初めの比較的高い気温の影響で湿った雪が着雪しやすくなり、倒木などによって配電線が断線したことによります。
特に湿気を多く含む着雪しやすい雪の場合、倒木による配電線の断線が相次ぎ、停電の規模が拡大する場合もあるでしょう。
(参考:新潟県庁「今後の停電対策に向けた検討会について」)
落雷による停電復旧時間
落雷による停電は、突然発生し交通や生活に混乱をもたらしますが、多くの場合、短時間で復旧します。
実際に、2024年7月27日、静岡県では静岡市を中心に6市・約24万3,000戸で停電が発生しました。落雷が原因で、信号が消えて車の通行に混乱が生じたほか、東海道新幹線も一時運転を見合わせましたが、約15分後に運転再開し、停電自体も最長22分間ですべて復旧しています。
落雷による停電は短時間で復旧することが多いものの、影響は大きいため、日頃の備えが重要です。
出典:SBSNEWS|「信号が消えているため混乱」原因は落雷…大規模停電は静岡市中心に6市に影響 東海道新幹線は一時運転見合わせも=静岡県
自然災害による停電発生時にやるべきこと

自然災害による停電では、復旧までに時間がかかる場合もあるため適切な初動対応が重要です。
ここでは、災害によって停電が起こった際にすぐに実践すべき行動や、日頃から備えておきたい対策を紹介します。停電時に慌てず冷静に行動するためにも、ぜひチェックしておきましょう。
照明を確保する
自然災害による停電が発生した際、まずは照明を確保するのが安全確保の第一歩です。停電のときに暗闇で行動するのは、危険が伴います。
停電時に自動点灯する足元灯や懐中電灯を常備しておくのがおすすめです。また、電池式やソーラー充電式のランタンがあれば、長時間の停電でも安心して明かりを確保できるでしょう。
照明の備えは災害時の不安や事故のリスクを減らすためにも欠かせません。
ブレーカー・家電の電源をOFFにする(屋内にいる場合)
停電中に避難する際は、必ずブレーカーを落としてから家を離れましょう。災害によって電気機器や電源コードが破損している可能性があり、停電復旧時に漏電や火災が発生する危険があるからです。
実際に、阪神・淡路大震災や東日本大震災では、出火原因が特定された火災の過半数が電気に起因していたという報告があります。避難時にブレーカーを落とすと、通電火災のリスクを防げるでしょう。
停電時は、冷静な対応が自宅と家族の安全確保につながります。
信号機・交通の影響に注意する(外出時)
停電時の外出は信号機の停止や停電中のエレベーターなど、命に関わる危険が伴います。そのため、交通事故や感電、エレベーターの閉じ込めなどに備えて冷静に行動し、安全を最優先にしましょう。
信号機の停止や停電中のエレベーターは、命に関わるリスクが高まります。
信号機やエレベーターが停電している際に取るべき行動の具体例は以下の通りです。
状況 | 取るべき行動 |
---|---|
信号機が消えている場合 | 徒歩:反射材を身につけ、周囲から視認されやすくする。 運転中:警察官の指示に従う。いない場合は一時停止し、安全確認後にゆっくり通過する。 |
エレベーターの中で停電した場合 | 閉じ込められても無理にドアを開けず、非常用ボタンを押して救助を待つ。 |
停電時は、冷静な判断と適切な行動が事故防止につながります。
SNSや電力会社サイトで停電情報をリアルタイム確認する
停電が発生した際は、SNSや電力会社の公式サイト・アプリを活用し、リアルタイムで情報を確認しましょう。正確な停電情報を得られれば、慌てず冷静に対応策を検討できます。
たとえば、関東圏では東京電力パワーグリッド株式会社のWEBサイトや公式LINEアカウント、東京電力ホールディングス株式会社の公式アプリから停電情報を確認できます。
公式アプリでは停電情報のほか、地震情報や災害時マップなども確認でき、災害時でも落ち着いた判断が可能です。
信頼できる情報源を活用して停電状況を把握し、慌てず適切に対応できるよう備えておきましょう。
電力会社や自治体に問い合わせる
停電が発生した際は、状況に応じて電力会社や自治体に問い合わせましょう。
自宅や近隣の一部だけが停電している場合は、電力会社に連絡して状況を確認し、復旧の見通しを把握することが大切です。
長時間の停電が見込まれる場合は、自治体に相談して避難所や給電所の情報を得ると、安全な生活を確保できるでしょう。正確な情報を得て適切に行動するためにも、停電時は電力会社や自治体への連絡を忘れずにおこなってください。
停電復旧後にやるべきこと3選

停電が復旧したからといって、すぐに普段通りの生活に戻るのは危険です。復電直後には火災や感電、食品の劣化などのリスクが潜んでいます。
被害を防ぎ、安全を確保するためには、停電復旧後にやるべきことを正しく知り、冷静に対応することが重要です。
ここでは、停電からの復旧後にやるべきことを3つご紹介します。
安全確認をしてからブレーカーを上げる
停電からの復旧後にブレーカーを上げる際は、必ず事前に安全確認をおこないます。電気機器や電源コードが破損している場合、通電によって火災が発生する恐れがあるためです。
以下の手順で安全を確認し、ブレーカーを上げます。
- 家電や電熱器具の周囲に燃えやすい物がないか、コードの損傷がないかを確認
- ブレーカーをすべて「切」にしたうえで「アンペアブレーカー」「漏電遮断器」「安全ブレーカー」を1つずつ順番に入れる
- 安全ブレーカーを上げてもすぐに漏電遮断器が落ちる場合は漏電の恐れがあるため、ブレーカーを切ったまま電気工事店へ連絡する
停電復旧後も慌てず、安全をしっかり確認したうえで、慎重にブレーカー操作をおこないましょう。
ライフラインやインフラの状態を確認する
災害後の停電時には、ガスや電気などのライフラインやインフラに異常がないかを確認し、安全を確保しましょう。
ガスを復帰させる際には、ガス漏れがないか必ず確認し、においがする場合は窓を開けて換気します。換気扇や火気は使用しないでください。都市ガスとLPガスでは手順が異なるため、それぞれの方法に従って慎重に対応しましょう。
- すべてのガス機器を停止
- メーターの赤ランプ点滅を確認し、復帰ボタンのキャップをはずす
- ランプが点灯するまで復帰ボタンを押したままにする
- 3分ほど待って赤ランプの点滅が消えれば使用可能、復帰ボタンのキャップを戻す
- 器具栓とガス栓をすべて閉め、ガスメーターの左ボタンを押す
- 液晶の文字とランプの点滅後1分待ち、表示が消えたら復帰完了
また、切れた電線や倒れた電柱には感電の危険があるため絶対に近づかず、速やかに電力会社へ連絡しましょう。太陽光発電設備は破損したり水に浸かっている場合でも発電を続けている可能性があるため、触れないことが重要です。
冷蔵庫の食品が食べられるかチェックする
停電が発生した際は、冷蔵庫や冷凍庫の食品が食べられるかどうかを必ずチェックしましょう。停電により庫内の温度が上昇し、食品の安全性が損なわれる恐れがあるためです。
具体的には、以下の手順で確認しましょう。
- 冷蔵庫・冷凍庫内の温度が上昇した可能性がある食品は、食べる前に十分確認する
- 色やにおいなど安全性に不安がある食品は、消費・賞味期限内であっても廃棄する
- 異常がない食品を使用する場合でも、生食用食品は加熱してから食べる
特に夏場に長時間の停電が起きると、食品に付着している細菌が増殖し、食中毒のリスクが高まります。停電後の食品は見た目や期限に頼らず、安全を最優先に確認し、無理に食べないことが大切です。
【大規模停電対策】復旧までの時間を乗り越えるためのグッズ

停電が長引いた場合でも、安全かつ快適に過ごすためには、日頃からの備えが大切です。
ここでは、大規模停電が起きた場合に停電復旧までの時間を乗り越えるために役立つ防災グッズをご紹介します。
水・非常食
大規模停電に備えて、水や非常食を事前に備蓄しておきましょう。最低3日分、できれば1週間分の食料・水の備蓄が必要です。
備蓄する際のポイントは以下の通りです。
- 食料や飲料水は最低3日分、可能であれば1週間分を備蓄
- 非常食だけでなく、日常の食品を多めにストックしておく
- 冷凍ご飯や冷凍食品などは、停電時に自然解凍で活用可能
成人1人あたり1日3リットルの水が必要とされています。ペットボトルの水やお茶、野菜ジュースなどを組み合わせて備えておくといいよいでしょう。
災害時を乗り越えるには、特別な非常食に頼るだけでなく、普段の生活の中で備蓄を意識することが大切です。
ポータブル電源・モバイルバッテリー
災害時のために、モバイルバッテリーやポータブル電源も準備しておきましょう。スマートフォンでの連絡や情報収集ができなくなると、非常に不便で不安な状況に陥るためです。
たとえば、通勤用のバッグなどに、小型懐中電灯や笛、携帯ラジオ、チョコレートなどの携帯食品、家族の緊急連絡先メモを入れておくと安心です。スマートフォン用のモバイルバッテリーは、職場のロッカーや車内にも備蓄品として常備しておくとさらに安心でしょう。
自分の生活スタイルに合わせて常備しておくと、災害時の安心につながります。
LEDライト・懐中電灯
LEDライトや懐中電灯は、停電時にはいくらあっても困ることのない必需品です。十分な灯りを確保しておくと安全性が高まり、不安やストレスの軽減にもつながります。
たとえば、両手が自由に使えるヘッドランプや、室内で役立つ乾電池式のランタンがあると、停電中の生活が格段にしやすくなります。
日頃から灯りの備えを意識し、身近な道具も防災グッズとして活用できるよう準備しておくと災害時の安心につながるでしょう。
カセットコンロ・ガスボンベ
温かい食事や飲み物は被災時の心身の負担を和らげるため、カセットコンロもあると便利です。
カセットコンロがあれば停電時でも簡単な調理や湯沸かしができます。温かい食事によって安心感が得られ、被災時のストレス緩和につながります。防災用として新たに購入しなくても、キャンプやアウトドア用品を活用することも可能です。
いざというときに困らないためにも、日頃からカセットコンロとガスボンベの準備を意識しておきましょう。
携帯ラジオ・ホイッスル
携帯ラジオとホイッスルも用意しておくべき防災グッズです。
声が出せない状況でもホイッスルがあれば音で居場所を知らせられるため、救助を求める手段として有効です。
また、災害時には正確な情報の入手が欠かせませんが、携帯ラジオがあれば必要な情報をタイムリーに得られます。手回し充電機能つきのラジオであれば、停電時も安心して使用できます。
ホイッスルと携帯ラジオは命を守る情報と安全を確保するために、停電対策として欠かせないアイテムです。
簡易トイレ
災害に備えてトイレ対策を万全にしておくと、被災時の生活の質を保ち健康リスクを防げます。災害時には、停電や断水により水洗トイレが使えなくなる恐れがあり、排泄環境が整わない可能性があるためです。
飲料水とは別に生活用水をポリタンクなどで確保し、下水道施設が復旧するまで水が流せないことを想定し、市販の簡易トイレを備蓄しておきましょう。トイレットペーパーや手を拭くためのウェットティッシュも忘れずに準備しましょう。
トイレの備えは、被災生活の不安を減らし、安全で快適な環境を保つためにも重要です。
現金
停電に備えて、現金も手元に準備しておきましょう。停電が発生するとキャッシュレス決済が使えなくなったり、ATMでの出金ができなくなったりする可能性があるためです。
現金があれば支払い手段を確保でき、非常時でも安心して必要な物資を購入できます。
たとえば、1週間分の生活費を目安に現金を備えておきます。その際、おつりが出ないよう千円札や小銭などで準備しておくと、災害時でもスムーズに買い物ができるでしょう。
万が一の停電時に慌てないためにも、現金の備えは重要です。
寒さ・暑さ対策のためのアイテム
大規模停電に備えて、季節に合わせた対策を整えておくと、停電時の不便や健康リスクを軽減できます。停電によってエアコンやヒーターなどの家電製品が使えなくなると、季節によっては体調を崩すリスクが高まるためです。
具体的には、以下のようなアイテムを用意しておくのがおすすめです。
【夏の対策アイテム】
- うちわ
- 扇子
- ハンディファン
- 保冷剤を冷凍庫に常備しておく
【冬の対策アイテム】
- 使い捨てカイロ
- 防寒着
- カセットガスストーブ(ガスボンベ式で停電時も使用可)
季節に合わせた対策を整えておくと、停電時の不便や健康リスクを軽減できます。
家族構成に応じた個別の備え
災害時に必要な物は家庭の状況によって異なるため、それぞれに合わせた個別の備えが重要です。乳幼児や高齢者、要介護者がいる家庭や、ペットと暮らしている場合などは、通常の備蓄品とは別に、特別な物資を準備しておく必要があります。
具体的には、以下の通りです。
状況 | 準備するもの |
---|---|
乳幼児がいる場合 | 粉ミルク、哺乳瓶(消毒セット)、離乳食、紙おむつ、おしりふき、おもちゃ、母子手帳など |
妊婦がいる場合 | 生理用品、ガーゼ、さらし、新生児用品、母子手帳など |
要介護者がいる場合 | 介護用品、入れ歯、補聴器、大人用紙おむつ、補助具の予備、常備薬、介護保険証や障害者手帳など |
ペットがいる場合 | ペットフード、トイレ用品、リード、ゲージ、飼い主の連絡先など |
家庭ごとの状況に応じた備えを整えておくと、災害時でも安心して生活を続けられます。
停電時に役立つ実践的な対策

突然の停電が発生した際、慌てずに対応するためには、日頃からの備えと正しい知識を持っていることが重要です。ここでは、停電中に安全・安心に過ごすために役立つ具体的な対策を紹介します。
1. 長期間の停電に対応する方法を知っておく
停電が長引くと日常生活にさまざまな支障が出るため、具体的な対応方法をあらかじめ知っておくことが重要です。
電力が復旧するまでの対応
停電中は、冷蔵庫の扉の開閉や電源の確保、発電機の使い方などに気をつけると被害を最小限に抑えられます。
具体的な対応策は以下の通りです。
冷蔵庫や冷凍庫の扉を開けず、保冷力を維持する | 長時間の停電でも食品の鮮度を保つため、開閉は最小限にする |
ポータブル電源・モバイルバッテリーを活用する | 携帯電話やラジオ、ランタンなどの電源確保に役立つ |
発電機を使用する | 屋内では使用しない(一酸化炭素中毒の危険があるため) 屋外使用時も排気ガスが屋内に流れ込まないよう設置する |
停電時の具体的な対応方法を把握しておくと、冷静に行動でき安全に生活を続けられるでしょう。
情報収集の手段を確保する
災害時には、正確で信頼できる情報源を活用して冷静に対応することが重要です。
たとえば、2024年1月の能登半島地震では、X(旧Twitter)などのSNSで偽の被害画像や誤った支援要請が多数投稿され、混乱を招きました。
災害時には、次のような情報源をみるとよいでしょう。
- 自治体や政府の公式サイト・SNS
- 気象庁や電力会社などのインフラ事業者の公式発表
- NHKや信頼できる報道機関のニュース
- 警察や消防の公式アカウント
災害時には、信頼できる情報源から冷静に情報を確認する姿勢が求められます。
2. 停電前にブレーカーの安全対策をしておく
災害が発生した際に火災などの二次被害を防ぐためには、事前の安全対策が重要です。停電からの通電再開時に起こる火災リスクを最小限に抑えるため、ブレーカーや家電まわりの対策を平常時から進めておきましょう。
日頃からの準備(平常時)
地震による火災の多くは電気が原因で発生しているため、日頃からブレーカーの安全対策をしておくことが重要です。「感震ブレーカー」は、地震の揺れを感知して電気を自動的に遮断するのでおすすめです。
感震ブレーカーには主に3つのタイプがあります。
- 分電盤タイプ(内蔵型・後付型)
- コンセントタイプ
- 簡易タイプ
中でも、分電盤タイプは家全体の電気を遮断するため、広範囲での出火防止に効果的です。設置する際は、メーカーや電気工事店に相談し、自宅に適した機器を選びましょう。
停電の可能性が高いとき(台風・地震警報発令時)
台風接近や地震警報発令時には停電のリスクが高まるため、早めに対策を取っておきましょう。
具体的にできる対策は、以下の通りです。
- エアコンやパソコンなどの電源を事前に切る
- 冷蔵庫の扉を開けないようにする
- 電気ストーブ・アイロン・こたつなどの発熱する家電の使用を控える
- 調理・冷暖房・医療機器の代替手段を準備する
- 停電による断水に備え、飲料水・生活用水を確保する
いつ起きるかわからない災害に備え、停電対策を日頃から意識し、安全に過ごす準備をしておきましょう。
停電時に慌てないためにすぐに実践できる対策をしよう
突然の停電は、私たちの生活に大きな影響を及ぼします。しかし、正しい知識と事前の備えがあれば、落ち着いて行動し、被害を最小限に抑えられます。
今回ご紹介した対策は、どれもすぐに実践できるものばかりです。いざというときに慌てないためにも、まずはできることから備えておきましょう。冷静な対応が、自分と家族の安全を守る第一歩になります。