「台風が来る前に、具体的に何を準備すればいいの?」
「食べ物や水はどれくらい用意しておけばいいの?」
「家の中や外で、台風対策としてやっておくべきことは何?」
台風が上陸する季節になると、このような不安を感じる方もいるのではないでしょうか。台風接近3日前を目安に台風情報を確認し、前日中に飛ばされそうなものを片付けたり、防災グッズや備蓄品を準備したりして備えることが重要です。
この記事では、台風に備えるための行動をタイムラインに沿って解説します。また、いざというときに必要な防災グッズや、台風接近当日にやってはいけないことも紹介します。
この記事のチェックリストを活用すれば、台風が来ても落ち着いて行動できるように準備を進められるでしょう。ぜひ参考にしてください。
- 【対策まとめ】タイムライン別台風が来るときの行動
- 【台風接近3日前】情報収集と家族との共有が大切
- 1. 自宅・職場の危険度をハザードマップで確認する
- 2. 避難場所・避難経路を家族で共有する
- 3. 気象庁の台風情報や警報・注意報を確認する
- 【台風接近前日】家の外・中で備えておくもの
- 【家の外】風で飛ばされそうなものはすべて片付けるか固定する
- 【家の外】窓・雨戸に鍵をかけて必要なら補強する
- 【家の外】側溝・排水溝を掃除して浸水に備える
- 【家の中】お風呂に水を貯めて生活用水を確保する
- 【家の中】スマホ・モバイルバッテリーを充電する
- 【台風接近前日】防災グッズ・備蓄品の準備
- 【台風接近当日】安全に過ごすためにやってはいけないこと3つ
- 1. 不要不急の外出は絶対にしない
- 2. 川や崖、海など危険な場所には絶対に近づかない
- 3. 窓に近づかない
- 台風に備えておくものはチェックリストで確認しよう
【対策まとめ】タイムライン別台風が来るときの行動
| タイムライン | チェック | 具体的な行動 |
|---|---|---|
| 台風接近3日前 | □ | 自宅・職場の危険度をハザードマップで確認する |
| □ | 避難場所・避難経路を家族で共有する | |
| □ | 気象庁の台風情報や警報・注意報を確認する | |
| 台風接近前日 | □ | 風で飛ばされそうなものはすべて片付けるか固定する |
| □ | 窓・雨戸に鍵をかけて必要なら補強する | |
| □ | 側溝・排水溝を掃除して浸水に備える | |
| □ | お風呂に水を貯めて生活用水を確保する | |
| □ | スマホ・モバイルバッテリーを充電する | |
| □ | 防災グッズ・備蓄品を準備する | |
| 台風接近当日 | □ | 不要不急の外出は絶対にしない |
| □ | 川や崖、海など危険な場所には絶対に近づかない | |
| □ | 窓に近づかない |
台風に備えるためには、あらかじめ計画を立てて行動することが重要です。国土交通省は、一人ひとりが自分の状況に合わせて防災行動計画を作成する「マイ・タイムライン」を推奨しています。
チェックリストでは、一般的な行動の目安として、台風が接近する3日前から当日までの行動をタイムライン別にまとめました。
次の章では、台風接近までの期間にすべきことをタイムライン別に解説します。
【台風接近3日前】情報収集と家族との共有が大切

台風が接近する3日前には、正確な情報を集めて家族と共有することが重要です。具体的なステップは、以下の通りです。
ここからは、それぞれのステップについて詳しく解説します。
1. 自宅・職場の危険度をハザードマップで確認する
地域のハザードマップを確認し、自宅や職場、学校など、普段よく利用する場所にどのような水害リスクがあるかを把握します。ハザードマップでは、河川が氾濫した際の浸水想定区域や予想される浸水の深さ、土砂災害の危険箇所を確認できます。
ハザードマップは、市区町村の役所の窓口や公式サイトで入手可能です。また、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」でも閲覧できます。
2. 避難場所・避難経路を家族で共有する
危険な場所を把握したら、避難が必要になった場合にどこへ逃げるかを決めましょう。多くの自治体では、学校や公民館などを指定避難場所として定めています。ハザードマップを活用して、自宅から最も安全にたどり着ける避難場所と、そこへ至る避難経路を複数確認します。
大切なのは、避難場所や避難経路を家族で共有することです。万が一、離れ離れになった場合の連絡方法や合流場所などを日頃から話し合っておきましょう。
3. 気象庁の台風情報や警報・注意報を確認する
台風の進路や勢力は変化するため、信頼できる情報源から最新情報を入手しましょう。気象庁では、台風の接近が予想される場合、テレビやラジオ、公式サイトで台風情報や警報・注意報を発表しています。
特に、国土交通省の「川の防災情報」では、風水害に関するより詳細な情報を得られます。
【台風接近前日】家の外・中で備えておくもの

| 家の外 | ・風で飛ばされそうなものはすべて片付けるか固定する ・窓・雨戸に鍵をかけて必要なら補強する ・側溝・排水溝を掃除して浸水に備える |
| 家の中 | ・お風呂に水を貯めて生活用水を確保する ・スマホ・モバイルバッテリーを充電する |
台風が接近する前日までに、家の外と中で対策をしておきましょう。ここでは、台風に備えておくべきことを具体的に解説します。
【家の外】風で飛ばされそうなものはすべて片付けるか固定する
台風が接近すると屋外のものが風に飛ばされ、凶器に変わる危険があります。以下のようなものは、家の中に収納するか、ロープなどで飛ばされないように固定しましょう。
- サンシェード
- ビニールシート
- ビニールハウス
- トタン板
- 樹木
- 植木鉢
- 物干し竿
- ゴミ箱
- 自転車
【家の外】窓・雨戸に鍵をかけて必要なら補強する
窓や雨戸は鍵をかけ、ガタつきなどがある場合は必要に応じて補強が必要です。万が一、強風による飛来物で窓ガラスが割れると、室内にガラスの破片が散乱します。その後激しい雨風が吹き込み、甚大な被害につながるかもしれません。
雨戸やシャッターがない窓は、室内から飛散防止フィルムを貼ったり、養生テープやガムテープを米印のように貼ったりするのも有効です。
【家の外】側溝・排水溝を掃除して浸水に備える
大雨による浸水被害を防ぐために、側溝や排水溝を掃除して水の通り道を確保しましょう。ゴミが詰まっていると水はけが悪くなり、浸水被害の原因になることがあります。
特に、短時間で集中的に降る豪雨はあっという間に水かさが増し、数分で危険な状態になる場合があります。台風前の点検や掃除はもちろん、日頃から手入れしておくと安心です。
【家の中】お風呂に水を貯めて生活用水を確保する
台風が来るときは、飲料水とは別に生活用水の確保が必要です。台風の影響で水道管が破損したり、浄水場が機能しなくなったりすると、断水が発生する可能性があります。
最も簡単なのは、お風呂の浴槽に水を張っておく方法です。この水は、体を拭いたり掃除をしたりと、さまざまな用途に活用できます。断水すると復旧までに時間がかかる場合もあるため、台風が接近する前日までに浴槽に水を貯めておくと安心です。
なお、断水中でも排水ができる場合は生活用水でトイレを流せます。排水ができない場合は、災害用トイレを使用しましょう。
【家の中】スマホ・モバイルバッテリーを充電する
バッテリー切れで使えなくならないよう、スマートフォン本体はもちろん、モバイルバッテリーもフル充電にしておきましょう。スマートフォンがあれば、最新の気象情報や避難情報、家族との安否確認などが可能です。
台風の際は強風や倒木、落雷などの影響で、停電が発生する可能性があります。停電するとテレビやパソコンが使えなくなるため、スマートフォンが大切な情報源となります。
【台風接近前日】防災グッズ・備蓄品の準備

台風の接近に備え、前日までに防災グッズや備蓄品の最終確認をおこないましょう。災害時はライフラインが停止したり、物流が滞ってスーパーやコンビニでものが買えなくなったりする可能性があります。
非常用持ち出し袋は、自宅での生活が困難になり、避難所へ移動する際に持ち出す最低限の物品をまとめたリュックです。一方の備蓄品とは、災害復旧までの数日間を自宅で過ごすために、事前に準備しておく食料や水、生活必需品などを指します。
チェックリストを参考に足りないものがないか確認し、必要であれば買い物に行って補充しておきましょう。
【台風接近当日】安全に過ごすためにやってはいけないこと3つ

台風が接近・上陸する当日は、必ず以下3つの行動を守りましょう。
上記を守らなければ、大きな事故や被害に直接つながる可能性が高まります。ここからは、それぞれの行動について解説します。
1. 不要不急の外出は絶対にしない
台風が接近し、暴風が吹き荒れている中での外出は絶対にやめましょう。風の力でまっすぐ歩けず、転倒する危険性があります。
また、強風で飛ばされてきた看板や瓦礫にぶつかったり、風にあおられたドアに手や指を挟まれたりする事故が起きる可能性もあります。
台風対策は必ず風が強くなる前に済ませ、当日は台風が完全に過ぎ去るまで、安全な屋内で待機するのが安全です。
2. 川や崖、海など危険な場所には絶対に近づかない
大雨が降っている最中やその後は、絶対に川や崖、海など危険な場所に近づいてはいけません。増水した川や用水路は、岸や道路との境界が見えにくくなっており、足を滑らせて転落する事故につながる恐れがあります。
また、山間部や崖の近くでは、大量の雨水によって地盤が緩み、土砂崩れが発生しやすくなっています。さらに、海上や海岸付近では、台風の接近前から波が高くなり、多くの場合、通過後もしばらくは危険な高波が続きます。
何かしらの被害が出ていないかと不安や好奇心から様子を見に行くなどの行動は、命を落としかねないため絶対にやめましょう。
3. 窓に近づかない
台風の接近時に家の中にいても、窓の近くは危険です。予期せぬ強風や、どこからか飛んできたものが窓ガラスに直撃し、突然ガラスが割れる可能性があります。
事前に雨戸を閉めたり、窓ガラスを補強したりといった対策をしていても、絶対に安全とは言い切れません。外の様子が気になっても窓には近づかず、テレビやラジオ、インターネットで情報を確認しましょう。
台風に備えておくものはチェックリストで確認しよう
台風から身を守るには、事前準備が大切です。3日前までにハザードマップで地域の災害リスクを確認し、家族と避難計画を共有しましょう。前日までに家の外と中の備えを万全にし、防災グッズや備蓄品の最終チェックをおこなうと安心です。
また、台風接近当日の外出は危険です。不要不急の外出を避け、危険な場所には絶対に近づいてはいけません。
この記事で紹介したチェックリストを活用すれば、慌てずに準備ができます。ぜひ、今日からできる対策を始めてください。




