「停電時に冷蔵庫の食品は何時間持つの?」
「冷蔵庫・冷凍庫の停電対策は?」
「停電が長引いたときの対処法は?」
突然の停電で冷蔵庫内の食品が心配になる方も多いのではないでしょうか。
冷蔵庫は、電源が止まってもすぐに庫内が常温になるわけではありません。庫内が十分に冷えていて冷蔵庫のドアを開けなければ、約2〜3時間は冷えた状態を保つことが可能です。停電が3時間以上続く場合は、床にタオルを敷いたり水漏れを確認したりしましょう。
この記事では、停電時に冷蔵庫が何時間持つのかについて解説します。ほかにも、あらかじめ準備しておくべき停電対策についても触れていきます。
この記事を読むことで、停電が発生しても慌てずに対応できるでしょう。ぜひ最後までお読みください。
- 停電時に冷蔵庫は何時間持つの?
- 冷蔵庫・冷凍庫の停電対策
- ドアの開閉を最小限にする
- 冷蔵庫に保冷剤を入れる
- 停電が3時間以上続いたときにすること4つ
- 1. 床にタオルを敷く
- 2. 水漏れを確認する
- 3. 生鮮食品は調理する
- 4. 食材の廃棄も視野に入れる
- 計画停電時の冷蔵庫・冷凍庫の対策3つ
- 1. 氷や保冷剤を準備する
- 2. 庫内の食品を減らす
- 3. 冷凍庫内を詰めて収納する
- 普段からできる冷蔵庫・冷凍庫の対策3つ
- 1. 冷蔵庫の詰め込み過ぎに気をつける
- 2. 冷凍庫に食材や保冷剤を隙間なく詰める
- 3. ポータブル電源を用意する
- 停電時の冷蔵庫に関するよくある質問
- 停電後に冷蔵庫が壊れることはある?
- 冷蔵庫の電源が切れていた際は中身はどうする?
- 計画停電のとき冷蔵庫はどうすればよい?
- 停電時に冷蔵庫はドアを開閉しなければ3時間持つ
停電時に冷蔵庫は何時間持つの?

停電が起こっても、冷蔵庫のドアを開けずにいれば約2〜3時間は庫内の冷えを保てます。ただし、停電前に庫内が十分に冷えていなかった場合は保冷時間が短くなり、食品が傷むリスクが高いです。
また、冷蔵庫の設置場所や季節、庫内の食品量などによって変動します。この時間は目安として参考にし、庫内の状況に応じて「冷蔵庫・冷凍庫の停電対策」で紹介する方法を取り入れてみてください。
冷蔵庫・冷凍庫の停電対策

冷蔵庫と冷凍庫の停電対策は、以下の2つです。
保冷力をできるだけ長く保つための工夫を取り入れると、食品の傷みを防げます。ここからは、それぞれの対策を紹介します。
ドアの開閉を最小限にする
停電時は、冷蔵庫のドアの開閉を最小限にしましょう。ドアを開けるたびに庫内の冷気が逃げ、温度が上昇するためです。
停電からすぐは冷気が残っているため、開閉を避ければ2~3時間ほど保冷効果が持続します。庫内の様子が気になっても、安易に開け閉めしないようにしましょう。
冷蔵庫に保冷剤を入れる
冷蔵庫の保冷効果を高めるには、庫内に保冷剤を入れるのが効果的です。凍った保冷剤を冷蔵室の上段に入れておくと、冷気が下へと流れて庫内全体の温度上昇を抑えられます。保冷剤がない場合は、冷凍食品や凍ったペットボトルでも代用可能です。
なお、停電時に保冷剤を使用すると水滴がしみ出して、庫内が濡れる恐れがあります。使用する際は、タオルや新聞紙を敷くなど工夫すると安心です。
停電が3時間以上続いたときにすること4つ

停電が3時間以上続いたときは、以下4つの方法を実践しましょう。
停電が長時間続くと庫内の温度が急激に上昇し、水漏れが発生したり、食品が傷んだりする可能性があります。これらの工夫を取り入れることで、衛生面や安全性を確保できるでしょう。
ここからは、それぞれの対策について解説します。
1. 床にタオルを敷く
停電が長引いているときは、冷蔵庫付近の床にタオルを敷きましょう。冷凍庫内の氷や冷凍食品が溶け出し、水漏れを引き起こす恐れがあるためです。溶け出した水を放置すると周囲の家具や家電が濡れ、復旧時に漏電を引き起こす可能性があり危険です。
あらかじめ冷蔵庫の周囲にタオルや雑巾を敷いておくことで、万が一の水漏れにも素早く対応できます。
2. 水漏れを確認する
停電から3時間後に、冷蔵庫内やその周囲で水漏れが起こっていないかを確認しましょう。冷蔵庫周辺の床に水が広がると、家具や床材を傷めたり、復電時に漏電が発生したりする危険があるためです。
通常であれば、冷蔵庫内の水分は「ドレンパン」と呼ばれる受け皿に集まり、蒸発します。しかし停電中はこの機能が停止するため、水分が溜まって床に漏れ出すことがあります。
特に冷凍庫の食材が多い場合は、想定以上の水が発生することもあるため注意が必要です。
3. 生鮮食品は調理する
停電が3時間以上続く場合、生鮮食品は早めに調理すると食品ロスを抑えられます。特に肉や魚、乳製品は温度が上がることで傷みやすいです。食材の状態を確認し、問題なければしっかりと火を通して食べましょう。
なお停電時には、電子レンジやオーブンなどの調理器具は使えません。ガスコンロがある場合は、ガスを使用して調理しましょう。オール電化の場合は、カセットコンロとガスボンベを備えておくと便利です。
調理後は冷蔵庫で保存することも可能ですが、冷蔵庫の冷却機能が失われることもあるため、すぐに食べましょう。
4. 食材の廃棄も視野に入れる
停電の状況に応じて、食材の廃棄も視野に入れましょう。停電が続く時間帯によっては、食材が傷む可能性があります。
特に生鮮食品や冷凍食品は温度が上昇すると傷みやすく、食べられなくなることがあります。食品の廃棄は心苦しいですが、安全を確保するためには必要な判断です。
計画停電時の冷蔵庫・冷凍庫の対策3つ
計画停電がある場合は、事前に以下3つの対策をおこないましょう。
これらを準備しておくことで、冷蔵庫や冷凍庫内の食品が無駄にならずに食品ロスを抑えられます。ここからは、それぞれの対策について解説します。
1. 氷や保冷剤を準備する
計画停電がある場合は、事前に氷や保冷剤を準備することで対策可能です。冷蔵庫内の温度を安定させるために、冷蔵室の上部に氷や保冷剤を配置します。氷や保冷剤があると、庫内で冷気が長時間保たれ、食品の劣化を遅らせられます。
また、氷や保冷剤は停電から復旧した際に、冷蔵庫が冷えるまでの間も食品が傷むリスクを抑えることが可能です。停電前に氷や保冷剤を準備するのを忘れた場合は、スーパーやコンビニで氷を購入すると対応できるでしょう。
2. 庫内の食品を減らす
庫内の食品を減らすことで、停電時も冷蔵庫の冷気を維持しやすくなります。冷蔵室に食品を詰め込みすぎると、冷気の循環が悪くなって冷却効果が低下するためです。
特に停電時には、冷蔵庫内の温度を一定に保つことが大切です。食品は容量の7割程度に抑え、冷気がしっかり循環するようにしましょう。
冷蔵庫内に余分な食品があると、余計なエネルギーが必要になり、冷却効率が悪くなります。事前に冷蔵庫内の必要な食品だけを残し、不要なものは早めに調理したり廃棄したりしましょう。
3. 冷凍庫内を詰めて収納する
冷凍庫の場合は、庫内に隙間なく詰めて収納したほうが冷えやすいです。冷凍食品がきっちり詰められていると、凍った食材同士が保冷効果を高め、冷却効率が向上します。冷凍庫内に空間があると、冷気がうまく回らず温度が上昇しやすくなります。
冷凍庫内に隙間なく詰めることが難しい場合は、ブックエンドや四角い保存容器を活用してみましょう。食材を詰めやすく、整理整頓できるためどこに何があるのか把握しやすいです。
普段からできる冷蔵庫・冷凍庫の対策3つ

普段からできる冷蔵庫・冷凍庫の対策は、以下の通りです。
これらの工夫を取り入れることで、冷蔵庫や冷凍庫内の食品を無駄にせず、効率よく保冷できます。
ここからは、それぞれの対策について解説します。
1. 冷蔵庫の詰め込み過ぎに気をつける
普段から、冷蔵庫に食材を入れる際は隙間を空けるよう意識しましょう。冷蔵庫に食品を詰め込みすぎると冷気が庫内全体に均等に行き渡らなくなり、冷却効果が低下するためです。
特に停電時には、冷気を保持することが重要です。詰めすぎた状態では温度が上がりやすく、食品が傷みやすくなります。
普段から庫内を整理整頓しておくことで庫内の冷却効率が高まり、電気代の節約にもなります。買い物前に冷蔵庫内をチェックしたり、意識的に食材を使い切ったりなど、工夫を取り入れましょう。
2. 冷凍庫に食材や保冷剤を隙間なく詰める
冷凍庫には、凍った食材や保冷剤を隙間なく詰めましょう。冷凍された食品や保冷剤は、お互いに冷やし合いながら冷気を維持できるためです。
反対に、冷凍庫の中に空間が多すぎると冷気が効率的に循環せず、庫内の温度が上昇しやすくなります。停電時も冷気を維持しにくくなるため、普段から対策することがポイントです。
また、冷凍庫に食材を詰めておくことで、電気代の節約にもつながります。スペースが空いている場合は、ペットボトルに水を入れて凍らせるのもよい方法です。
3. ポータブル電源を用意する
長時間の停電に備えて、ポータブル電源を用意すると安心です。ポータブル電源があれば、停電中でも冷蔵庫を動かすための電力を維持できます。冷蔵庫の電源を一時的に供給でき、食材の劣化を防げます。
さらに、スマートフォンやほかの家電製品の充電も可能です。停電や災害に備えて、ポータブル電源の購入を検討してみてはいかがでしょうか。
なお、ポータブル電源は容量や使用可能時間の範囲で使用する必要があります。購入の際は、自宅の冷蔵庫の消費電力を確認し、十分なバッテリー容量を持つものを選びましょう。
停電時の冷蔵庫に関するよくある質問

停電時の冷蔵庫に関するよくある質問は、以下の通りです。
これらの疑問を解消することで、急に停電が発生した際に適切な対応ができるでしょう。ここからは、それぞれの質問に回答します。
停電後に冷蔵庫が壊れることはある?
停電が終わった直後は、冷蔵庫の電源がすぐに入らないことがあります。壊れることもありますが、単に電源が入っていない可能性もあります。
この場合、複数の家電の電源を一度に入れたことが主な原因です。復旧後に家電の電源を一度に入れると、圧縮機(コンプレッサー)に負荷がかかったり、電力の超過によって冷蔵庫の保護装置が作動したりします。
停電後に冷蔵庫の電源が入らないときは、少し時間をおいてから電源を入れ直しましょう。1時間程度待ってから電源を再接続すると、圧縮機や電圧が安定して動作を再開します。
それでも動かない場合は、冷蔵庫の内部の故障や別の原因が考えられるため、専門の修理業者に相談することをおすすめします。
冷蔵庫の電源が切れていた際は中身はどうする?
停電で冷蔵庫の電源が切れた場合、まずは中身の状態を確認しましょう。停電が続いている間に温度が上昇し、傷んでいる可能性があるためです。
特に生鮮食品や乳製品、肉類などは早く傷みやすいため、できるだけ早く消費するか調理しましょう。傷みが進んだ食材は食べるのを避けるべきです。
計画停電のとき冷蔵庫はどうすればよい?
計画停電の際は、前日から氷や保冷剤を用意しておきましょう。冷蔵庫の上段に保冷剤や氷を配置することで、停電中も庫内の温度を維持できます。冷蔵庫内の温度上昇を防ぎ、食品が傷むリスクを減らせます。
停電の前に庫内の食品を減らすことも重要です。不要な食品を減らし、冷蔵庫に余裕を持たせることで、必要なものだけを効率的に保存できます。特に、傷みやすい生鮮食品や乳製品は、あらかじめ減らしておくとよいでしょう。
停電時に冷蔵庫はドアを開閉しなければ3時間持つ
急な停電が発生しても、冷蔵庫のドアを開けなければおおよそ3時間は庫内の温度を保てます。ドアを頻繁に開けると冷気が逃げて庫内が温まり、食材が傷む原因になります。停電時は冷蔵庫のドアをできるだけ開けないよう気をつけましょう。
計画停電の場合は、事前に冷蔵庫内に保冷剤や氷を用意しておくと効果的です。さらに、冷蔵庫の中身を減らし、傷みやすい食品は避けておくとさらに冷却効率を上げられます。
一方で、冷凍庫は隙間なく食材を詰めたほうが、庫内の温度を維持できます。隙間がある場合は、ペットボトル飲料を入れておくのがおすすめです。
この記事で紹介した方法を取り入れることで、停電時でも慌てずに対応できるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。