災害が起きたら

停電時にエアコン代わりになる3つのものとは?事前にできる備えも紹介

「夏の停電対策には何がある?」
「エアコンの代わりになるものはある?」


この記事を読んでいる方の中で、上記のようなお悩みを抱いている方もいるのではないでしょうか。

災害やトラブルによる停電が真夏に発生すると、体調不良や熱中症などの危険を伴います。
停電時にエアコンの代わりになるものとしては、充電式扇風機・ハンディファン、冷たいタオル、暑さ対策グッズの3つです。災害やトラブルはいつ起きるかわからないものなので、万が一の停電に備えておきましょう。

そこで本記事では、停電時にエアコン代わりになるものや熱中症対策を紹介します。また、ペットがいる家庭での停電対策や事前にできる備えについても解説します。停電前や停電時に取るべき行動を詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

夏の停電がもたらす危険性

エアコンのリモコン

真夏に停電が起きると、エアコンなどの冷房器具が使用できず体温調節が難しくなり、熱中症になる危険があります。熱中症は体内に熱がこもったり、水分や塩分のバランスが崩れたりすることで起きる症状です。

さらに、冷蔵庫が使用できないと冷却アイテムも使えなくなる可能性があり、状況は深刻になります。停電時もなるべく快適に過ごすためには事前の備えが重要です。

後ほど紹介する充電式扇風機や冷感タオルなど、電気を使わずに暑さ対策できるものを常備しておきましょう。

停電時にエアコン代わりになる3つのもの

水とタオル

ここでは、停電時にエアコン代わりになる3つのものを紹介します。エアコンの代わりになるものは、主に以下の通りです。

実は、身近なアイテムでも工夫次第で暑さを和らげることが可能です。電気が使用できない状況でも、なるべく快適に過ごす工夫を理解しておきましょう。

1. 充電式扇風機・ハンディファン

停電時にエアコンが使用できない場合は、充電式扇風機やハンディファンを活用するのがおすすめです。手動で風を起こせるタイプもあり、非常時に活躍します。さらに、氷を入れたボウルを扇風機の前に置けば、より涼しく過ごせるでしょう。

充電式扇風機やハンディファンはコンパクトで持ち運びしやすく、家電量販店や通販でも手軽に購入できます。停電時だけでなく、普段の暑さ対策としても便利なので、1つ備えておくと安心です。

2. 冷たいタオル

暑さで体に熱がこもっているときは、冷たいタオルで直接冷やすこともおすすめです。濡れたタオルを冷蔵庫や冷凍庫で冷やしておけば、停電時でもしばらくの間は冷たさを保てます。

首や脇の下、太ももの付け根など、大きな血管が通る場所を冷やすと効率よく体温を下げられます。ただし、氷を直接肌にあてると凍傷のリスクがあるため注意が必要です。

3. 暑さ対策グッズ

首元を冷やすネックリングや冷却タオル、冷却パックなどの暑さ対策グッズも停電時に役立ちます。停電時の備えとしてだけでなく、普段の暑さ対策にも使用できる便利なアイテムが数多く販売されています。

体を瞬時に冷やしたい、風で涼みたいなど、どのような場面で使用したいのかを明確にして選ぶのがおすすめです。

停電した際の熱中症対策4選

氷と冷えた水

停電が発生するとエアコンや扇風機が使用できず、夏場は熱中症のリスクが高まります。そこで、停電した際の熱中症対策を4つ紹介します。

停電時に取るべき行動について知りたい方はぜひ参考にしてください。

1. 窓を開ける

停電でエアコンが使用できないときは、窓を開けて室内に風を通しましょう。日陰になっている場所の窓を開けると、効率よく室温を下げられます。

また、室温や湿度を把握するために温度計や湿度計を用意しておくと安心です。室内の環境をこまめに確認し、暑くなりすぎないように心がけましょう。

2. 水風呂に入る

断水していなければ、水風呂に入るのも熱中症対策として効果的です。室温が下がらなくても、直接体を冷やすことで体温の上昇を防げます。

バスタブに浸かるのが難しい場合はバケツに水を入れて足をつけたり、水をかぶったりしても効果が期待できます。停電時でも自分の体をしっかり冷やせるように、事前に水を備蓄しておくと安心です。

3. 水分補給する

停電中でも水分補給はこまめにおこないましょう。夏は暑さで体の水分が奪われやすく、水分補給を怠ると熱中症のリスクが高くなります。災害時にはトイレを我慢しようとして水分を控える方もいますが、それはかえって危険です。水や麦茶、スポーツドリンクなどで意識的に水分を取ることを心がけましょう。

また、水分補給と同時に塩分も補えると安心です。水だけを飲み続けると塩分が不足するため、塩飴や塩タブレットなども一緒に準備しておきましょう。

4. 家族・周囲の人と声をかけあう

熱中症の重症化を防ぐために、家族や周囲の方とこまめに声をかけあいましょう。特に高齢者は体温の感覚が鈍く、脱水にも気づきにくいので周囲のサポートが必要です。

「水飲んだ?」「体調は大丈夫?」などの簡単な声かけだけでもお互いの健康状態を確認できます。自分の体調に異変を感じた場合は、無理せず早めに伝えることが大切です。家族全体で体調を気にかける意識を持ちましょう。

停電に備えて事前にできること

停電はいつ起こるか分からないからこそ、停電する前の対策がとても重要です。ここでは、停電に備えてできることを5つ紹介します。

日頃から備えを万全にし、もしものときも慌てずに行動できるようにしましょう。

1. ローリングストックをしておく

停電時に備えて、飲料水や食料はローリングストックで備蓄しましょう。ローリングストックとは、普段使う食材や飲み物を少し多めに用意し、日常生活の中で消費と補充を繰り返す方法です。

賞味期限切れになりにくく、無駄なく備えられる点が特徴です。水は一人あたり1日3リットルが目安なので、最低でも3日分の飲料水と食料は準備しましょう。家族の人数に応じて備蓄量を計算し、万が一の際に備えておくと安心です。

2. 通気性・速乾性のある服を揃える

停電でエアコンが使用できない場合は、通気性や速乾性に優れた服を着用しましょう。暑さによる不快感を軽減し、身体の熱を放出しやすくなります。

特にリネン素材は汗をかいても乾きやすく、熱がこもりにくいのでおすすめです。半袖や短パンなど、涼しく過ごせる服装を準備しておきましょう。

3. 車にガソリンを入れておく

停電して室内の温度が高くなる場合は、車のエアコンを使用するのも1つの選択肢です。非常時に車のエアコンを使用できるように、日頃からこまめに補充しておきましょう。

また、停電していない地域へ移動したい場合にも車があればスムーズに移動できます。車内は一時的な避難所としても活用できるため、暑さや不安をしのぐ手段として覚えておきましょう。

4. ポータブル電源を用意する

停電時も最低限の家電が使用できるように、ポータブル電源を用意しておくことがおすすめです。ポータブル電源はモバイルバッテリーより容量が大きく、冷蔵庫や扇風機などの家電が接続可能なモデルもあります。

一時的な停電の場合、ポータブル電源があれば不自由なく電気を使用できます。ただし、ポータブル電源は充電がないと使用できません。定期的にバッテリーの残量を確認し、必要であれば充電しましょう。

5. 家族と緊急時の連絡方法を確認しておく

停電に備えて、家族で緊急時の集合場所や連絡手段を決めておくことも大切です。停電でスマートフォンの充電が切れると、場合によっては家族と何日も連絡が取れなくなる可能性もあります。災害が発生した場合は、災害用伝言板や災害用伝言ダイヤル(171)などのサービスも利用できます。

また、万が一避難所に行くとしても、事前に集合場所を決めておけば家族と再会しやすいでしょう。小さな子どもや高齢者がいる家庭では、特に綿密に確認しておくと安心です。

ペットがいる家庭の停電対策

犬や猫は体温調節が苦手なため、エアコンが長時間使用できない状況では命に関わる危険もあります。ペットがいる家庭では、冷却ジェルマットの準備や凍らせたペットボトルをタオルで包んで近くに置くなどの対策がおすすめです。非常時に備えて保存可能なペット用のフードや水も準備しておくと安心です。

また、ペットは暗闇にストレスを感じやすく、不安から体調を崩すこともあります。停電してペットがパニックにならないように、懐中電灯やLEDライトを備えておきましょう。

停電に関してよくある質問

よくある質問のイメージ

最後に停電に関してよくある以下の質問に回答します。

避難所での暑さ対策や停電で困ることについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

冬に停電した場合にエアコン代わりになるものは?

冬の停電時は電気を使用しない暖房器具や防寒グッズを活用しましょう。石油ストーブやガスストーブ、カイロ、湯たんぽ、毛布などがあれば寒さをしのげます。

特に寒冷地では低体温症や凍死のリスクもあるため、体を冷やさない工夫が大切です。太い血管が通る首・脇・足の付け根を重点的に温めることで、効率よく体温を上げられます。非常時の備えとして、電気を使用せずに体を温められるものも準備しておきましょう。

避難所での暑さ対策は何をすればいい?

避難所ではエアコンが使用できないことも多く、熱中症対策は自己防衛が基本です。速乾性のある服や冷感グッズ、うちわ、電池式扇風機などで体の熱を逃がしましょう。濡れタオルとうちわの併用や水シャワーも効果的です。

また、のどが渇いていなくても、こまめな水分・塩分補給を忘れずにおこないましょう。避難所の物資は限られるため、必要な暑さ対策グッズは非常持ち出し袋に入れて自分で備えておくことが大切です。

冷蔵庫が停電で使用できない場合はどうする?

停電時は冷蔵庫のドアを極力開けず、保冷剤や冷凍食品を冷蔵室の一番上に置いて冷気を保ちましょう。冷気が上から下へと降りていき、冷蔵室内の温度上昇を抑えられます。

また、停電から3時間以上経過すると庫内温度が徐々に上がっていくため、傷みやすい食品から順番に食べることも大切です。停電が長引きそうな場合は、食品の安全にも十分注意しましょう。

停電でも使用できるエアコンはある?

蓄電池があれば、停電中でもエアコンを使用できる可能性があります。蓄電池は電気を貯めて必要なときに使用できる便利な設備で、機種によっては数時間から1〜2日程度の稼働が可能です。

ただし、すべての蓄電池がエアコン対応というわけではないため、購入前に機種の対応可否を確認しましょう。停電時も電気を使用できる状態にしておきたい方は、蓄電池の導入を検討してみるのも選択肢の1つです。

停電時に困らないためにも事前対策を万全にしよう!

本記事では、停電時にエアコン代わりになる3つのものについて紹介しました。どのアイテムもすぐに準備できるものばかりなので、非常時に備えて準備しておくことがおすすめです。特に高齢者や小さな子ども、ペットがいる家庭では事前の対策が命を守ることにつながります。

また、停電中の熱中症対策は、窓を開けて風を通す、水分と塩分を補給するなど、体に熱がこもらないようにすることがポイントです。停電時は環境の変化で体調を崩しやすくなるため、周囲と協力しながら落ち着いて対応しましょう。

ライフラインが止まったときに慌てないように、日頃から防災意識を高めておくことが大切です。事前の備えがいざというときの安心につながります。